【小学生でもわかる】熱効率がわかる!「コスパ」で考える計算公式を佐藤先生が解説

車のエンジンも「コスパ」が命?熱効率の仕組みを佐藤先生とマスターしよう!

佐藤先生とミライくんの熱効率トーク

佐藤先生
佐藤先生

ミライくん、外を走っている車を見てごらん。あの車を動かしているガソリンエンジンも、実は物理の「熱効率」という考え方がぎゅっと詰まった機械なんだよ。

ミライくん
ミライくん

佐藤先生、熱効率って言葉、なんだか難しそうですね。理科の教科書で見かけたことはありますけど、計算がややこしくて途中で諦めちゃいました。車が動くのとどう関係があるんですか?

佐藤先生
佐藤先生

そんなに難しく考えなくて大丈夫だよ。熱効率を一言でいうなら「注ぎ込んだ熱のうち、どれだけ無駄なく仕事に使えたか」という、いわば「コスパ」のことなんだ。

ミライくん
ミライくん

コスパ!それならわかります。少ないお小遣いでどれだけたくさんのお菓子が買えるか、みたいなことですよね。

佐藤先生
佐藤先生

その通り。じゃあ、具体的に考えてみよう。エンジンの中にガソリンと空気を入れてドカンと爆発させると、すごい「熱」が発生するよね。仮に、この爆発で「100」の熱エネルギーが生まれたとする。ミライくんは、この100の熱が全部、車を走らせるためのパワー(仕事)に変わると思うかい?

ミライくん
ミライくん

うーん、全部変わってくれたら嬉しいですけど……。でも、エンジンって触るとすごく熱いですよね。あと、マフラーからも熱いガスが出ているし。

佐藤先生
佐藤先生

いいところに気づいたね!実は、そこがポイントなんだ。100の熱を入れても、そのすべてをタイヤを回す力に変えることはできない。どうしてもエンジンの本体を温めてしまったり、外に逃げていったりする無駄な熱が出てしまう。もし、100の熱のうち「20」だけが車を動かす力になって、残りの「80」が外に逃げてしまったとしたら、このエンジンのコスパはどうかな?

ミライくん
ミライくん

ええと、100のうち20しか使えていないから、あんまり良くない気がします。

佐藤先生
佐藤先生

そうだね。このときの「0.2」や「20パーセント」という数字が熱効率なんだ。式にするとこうなるよ。
熱効率 = 使った仕事 ÷ 注ぎ込んだ熱
つまり、今回の場合は、20 ÷ 100 = 0.2 だね。

ミライくん
ミライくん

なるほど、分数の形にするだけなんですね。入れた分が下(分母)で、使えた分が上(分子)に来る。これなら覚えられそうです!でも先生、どうして全部の熱を仕事に変えることはできないんですか?100入れたら100動くエンジンを作れば、ガソリン代も安くなるのに。

佐藤先生
佐藤先生

それは全人類の夢だね(笑)。でも、物理の世界には「熱は高いところから低いところへ流れる」という絶対的なルールがあるんだ。熱機関が動き続けるためには、熱を取り込む場所(高温)と、熱を捨てる場所(低温)が必要なんだよ。熱をどこにも捨てずに全部仕事に変えることは、実は宇宙のルールとして「不可能」だと決まっているんだ。

ミライくん
ミライくん

えーっ、そんなルールがあるんですか!じゃあ、どれだけ頑張っても100パーセントにはならないんだ。

佐藤先生
佐藤先生

その通り。だからこそ、科学者たちは「いかに無駄を減らして、熱効率を0.2から0.3へ、さらには0.4へと引き上げるか」を競い合っているんだよ。ちなみに、一般的なガソリンエンジンの熱効率はだいたい30パーセントから40パーセントくらいだと言われている。

ミライくん
ミライくん

えっ、半分以上も捨てちゃってるんですか?もったいないなあ。

佐藤先生
佐藤先生

そうだよね。でも、その捨てている熱をもう一度回収して暖房に使ったり、別の機械を動かしたりする工夫も進んでいるんだ。ここで、テストでよく出るもう一つの考え方を教えるよ。
「逃げていった熱」に注目してみよう。さっきの例で、100入れて20が仕事になったなら、逃げた熱は引き算で出せるよね?

ミライくん
ミライくん

100 - 20 = 80 ですね。

佐藤先生
佐藤先生

そう。ということは、熱効率の式はこう書き換えることもできるんだ。
熱効率 = (注ぎ込んだ熱 - 逃げた熱) ÷ 注ぎ込んだ熱
これを使えば、もし問題に「仕事の量」が書いていなくても、「入れた熱」と「逃げた熱」さえわかればコスパが計算できるんだよ。

ミライくん
ミライくん

なるほど!引き算で「実際に使えた分」を自分で計算しちゃうわけですね。

佐藤先生
佐藤先生

その意気だ。じゃあ、ミライくんにクイズを出してみよう。
あるストーブ付きの蒸気機関に、石炭を燃やして500の熱を与えました。そのうち350の熱が、煙突から外へ逃げてしまいました。この機械の熱効率はいくらになるかな?

ミライくん
ミライくん

ええと、まずは使えた仕事を計算します。
500(入れた) - 350(逃げた) = 150
これが実際に仕事に使われた熱ですね。
次にコスパの計算。入れた分が下だから……
150 ÷ 500
……うわ、計算が苦手だ。ええと、15 ÷ 50 だから、3 ÷ 10 で、0.3!
答えは0.3、つまり30パーセントです!

佐藤先生
佐藤先生

素晴らしい!完璧だよ、ミライくん。その計算ができれば、もうマスターしたも同然だ。

ミライくん
ミライくん

わあ、嬉しい!「コスパ」って考えたら、あんなに難しかった公式がすごく身近に感じられます。

佐藤先生
佐藤先生

それはよかった。熱効率を考えることは、地球の資源を大切に使うことにもつながる大切な視点なんだ。これから街で車や工場を見かけたら、「あの機械の熱効率はどれくらいかな?」と考えてみると、世界が少し違って見えるかもしれないね。

ミライくん
ミライくん

はい!先生、ありがとうございました!


結論:熱効率を確実に理解するためのポイント

熱効率とは、機械に与えたエネルギー(熱)のうち、どれだけ有効に活用(仕事)できたかを示す割合のことです。以下の3点を押さえておけば、どんな問題でも迷わずに解くことができます。

1.「コスパ」の式で覚える
熱効率 = (実際にできた仕事) ÷ (最初に入れた熱量)
まずはこの基本の形を覚えましょう。必ず「入れたもの」が分母(下)に来るのがポイントです。

2.仕事がわからないときは「引き算」をする
もし問題文に仕事の量が直接書かれていなくても、以下の計算で求めることができます。
仕事 = (入れた熱量) - (外に逃げていった無駄な熱量)
この引き算で出た答えを、1の式の分子(上)に乗せればOKです。

3.答えは必ず「0より大きく、1より小さい」
熱をすべて仕事に変えることは物理的に不可能なので、熱効率が1(100パーセント)以上になることは絶対にありません。もし計算結果が1を超えてしまったら、分母と分子を逆にしていないか確認しましょう。

熱効率は「入れた熱のうち、どれだけ得をしたか」という非常にシンプルな考え方です。計算問題に出会ったら、まずは「入れた量」と「逃げた量」を整理することから始めてみてください。

熱効率マスターへの道!チェック問題

【第1問】1000Jの熱を加え、200Jの仕事をした機械の熱効率は?

【第2問】800Jの熱を入れ、600Jが逃げてしまった。熱効率は?

【第3問】熱効率1.0(100%)のエンジンは作れる?

「物理の計算がどうしても苦手…」「もっと楽しく成績を上げたい!」

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