記述問題はどこまで書く?満点が狙える「解答の範囲」と書き方のコツ
記述問題で迷子にならない!「ちょうどいい解答」の書き方
佐藤先生
ミライくん、記述問題の解答欄をじっと見つめて固まっているね。何に悩んでいるんだい?
ミライくん
先生、記述問題っていつも「どこまで詳しく書けばいいのか」がわからなくて。短すぎると点数がもらえない気がするし、かといって長く書きすぎると時間が足りなくなっちゃうし。ちょうどいい長さってどうやって決めるんですか?
佐藤先生
それは記述問題における永遠のテーマだね。実は、記述問題の「長さ」を決めるのは、ミライくんの勘ではなく、問題文に隠された「あるサイン」なんだよ。
ミライくん
えっ、サインですか? そんなの見当たりませんよ。
佐藤先生
一番わかりやすいのは「配点」と「解答欄の大きさ」だね。もっと本質的なサインは「問いの形」にある。例えば、「なぜですか」と聞かれたとき、理由を一つだけ書けばいいのか、それとも二つ、三つと重ねて書くべきなのか、迷うだろう?
ミライくん
そうなんです。本文にそれっぽい理由がいくつかあると、全部書くべきなのか、一番大事そうなものだけでいいのか判断がつかなくて。
佐藤先生
そんなときは、まず「解答の骨組み」を考えるんだ。記述問題の答えは、パズルに似ている。配点が高い問題、例えば10点満点の問題なら、採点基準になるポイントが2つか3つ設定されていることが多い。
あとは、20〜30文字で一つの要素と考えて、配点と照らし合わせれば、探すべき要素の数が見えてくるよ。
ミライくん
ポイントが複数あるってことですね。
佐藤先生
そう。例えば、「主人公はなぜ悲しかったのですか」という問いに対して、「犬がいなくなったから」だけでは、おそらく3点くらいしかもらえない。でも、その前に「大切に育てていた」という事情や、「自分の不注意で逃がしてしまった」という後悔があったとしたら、それらも盛り込まないと満点にはならないんだ。
ミライくん
なるほど。「原因」だけじゃなくて、その「背景」や「今の気持ち」もセットにするってことか。でも先生、そうやって盛り込んでいくと、今度は解答欄に入りきらなくなっちゃいませんか?
佐藤先生
そこが腕の見せどころだね。記述の基本は「中心となる結論」をまず決めること。今の例で言えば「悲しかった」という結論だね。そこに、肉付けとして「なぜ」「どのように」という要素を足していく。
ミライくん
肉付けの優先順位はどうやって決めるんですか?
佐藤先生
問いをもう一度よく読むんだ。「傍線部の時の気持ちを説明しなさい」と言われたら、最後は必ず「~という気持ち」で終わるようにする。その「~」に入る言葉を本文から探すとき、傍線部の前後だけでなく、文章全体の流れを意識するんだ。
ミライくん
文章全体……。それってすごく大変そうです。
佐藤先生
コツはね、「これがないと意味が通じない」という言葉を絞り込むことだよ。逆に言えば、詳しく説明するための「例えば~」という例え話の部分や、飾り言葉は削ってもいい。
ミライくん
あ、そっか。例え話はわかりやすくするためのものだから,答えの核ではないってことですね。
佐藤先生
その通り。あと、ミライくんがよくやってしまう「どこまで書くか」のミスに、本文の言葉をそのまま丸写しして、つながりがおかしくなるパターンがあるね。
ミライくん
ギクッ。よくあります。つぎはぎだらけの文章になっちゃって、自分でも何を言ってるのかわからなくなることが……。
佐藤先生
それは「自分の言葉でつなぐ」という作業を忘れているからだよ。本文のキーワードを拾ったら、それらを「~だけでなく~なので」とか「~という状況において~だと感じた」という風に、論理的な接着剤でくっつけてあげるんだ。
ミライくん
接着剤ですね。
佐藤先生
そう。記述問題で「どこまで書くか」に迷ったら、まずは「AだからB、そして結果としてCになった」という三つの要素を意識してみるといい。これが記述の標準的なセットメニューだ。
ミライくん
三つの要素……。今までよりも少し広めに本文を探してみる必要がありそうですね。
佐藤先生
そして、大事なのは「いきなり書かない」こと。まずはメモに要素を書き出して、想定した数に足りてから清書を始めるんだ。各ブロックで文章を作って、最後につなぎ言葉で接着するだけでいいんだよ。
ミライくん
いつもいきなり書き始めていました。。それがダメだったのか
佐藤先生
最後に「問いが求めていること」を整理して、過不足なく答える。これが一番の近道だよ。
ミライくん
よし、まずは「中心の言葉」を決めて、そこに必要な「接着剤」と「肉付け」を足していく練習をしてみます!
記述問題で書くべき範囲を見極めるためのルール
国語の記述問題において、適切な解答の範囲を判断するための基準は以下の三つに集約されます。これらを意識するだけで、解答の精度は劇的に向上します。
- 1.問いの末尾を確認し、結論を固定する
「なぜか」と問われたら「~から」。「どういうことか」と問われたら「~ということ」。「気持ちを説明せよ」なら「~という気持ち」。まずこの「出口」を決めます。ここがブレると、どんなに長く書いても点数は入りません。 - 2.配点から逆算して、要素の数を推測する
記述問題の採点は「加点方式」です。通常、一つの要素(20〜30文字程度)につき2点から4点程度が割り振られます。配点が高い問題ほど、必要な要素数が増えるため、本文の異なる箇所から複数の根拠を拾ってくる必要があります。 - 3.「背景・直接の原因・結果」の三層構造を作る
満点を狙う記述の黄金パターンは以下の通りです。
・背景:そもそもどんな状況だったか
・直接の原因:きっかけとなる出来事は何か
・結果:その結果、どんな状態や気持ちになったか
この三つのステップを論理的なつなぎ言葉(接着剤)で連結することで、誰が読んでも納得できる「どこまで書けばいいか」の正解に到達できます。 - 4.要素をメモ出ししてから、接続語で「接着」する
いきなり解答欄に書き込まず、まずは必要な要素をメモに箇条書きします。要素数が想定に達したことを確認してから清書を開始しましょう。各要素を短い文章の「ブロック」として作り、最後に接続語でつなぎ合わせるのが最も効率的です。
結論:記述の長さは「結論+二つ以上の根拠」を基本セットとして考える
記述問題でどこまで書くべきか迷ったときは、まず「最も重要な一言(結論)」を選び、それに「なぜそうなったのか」という理由を、本文の別の場所から二つ探して付け加えてください。本文の丸写しではなく、キーワードを「つなぎ言葉」で結びつけることで、解答欄にぴったりの、説得力ある解答が完成します。
次は、実際に過去問を使って、どの言葉が「加点ポイント」になるのか、採点者の目線で分析してみましょうか?
理解度チェック!
Q1. 記述問題の「肉付け」をする際、削ってもよい部分はどこ?
Q2. 配点が高い(10点など)問題で意識すべきことは?
Q3. 記述の黄金パターン「三層構造」に含まれないものは?
ミライ・キャリアアカデミーでは、一人ひとりの「わからない」に寄り添い、考える楽しさを伝える授業を行っています。
