筆者と意見が合わない!国語の読解で自分の考えを捨てて点数を取るコツ
目次
国語の読解で迷ったときの処方箋:筆者と意見が違うとき
ミライくん、国語の記述問題でペンが止まっているね。何か悩み事かな?
先生、この文章の筆者が言っていること、どうしても納得いかないんです。「中学生にスマホは早すぎる。ネットの世界は毒だ」なんて書いてありますけど、僕はそうは思いません。自分の意見と真逆のことを「まとめなさい」って言われても、筆者の味方をしているみたいで嫌なんです。
なるほどね。自分の信念と違うことを書くのは、まるで嘘をついているような、自分を裏切っているような変な気持ちになるよね。その真っ直ぐな気持ちは、ミライくんの素敵なところだよ。
でも、これじゃあ点数が取れないですよね。自分の意見を書いちゃダメなんですか?
厳しいことを言うようだけど、国語のテストという場においては、自分の意見をそのまま書くのはお休みしたほうがいいんだ。実はね、国語の読解というのは、ミライくんと筆者のどちらが正しいかを決める「ケンカの場」ではないんだよ。
じゃあ、何のためにこんな難しい文章を読まされているんですか?
それはね、「自分とは違う考え方をしている人が、何を言おうとしているのかを正確にキャッチする練習」なんだ。想像してみて。ミライくんが将来大人になって、仕事や生活の中で、自分とは全く違う意見の人に出会ったとき、「僕はそう思わないから、君の話は聞かない!」って耳を塞いでしまったらどうなるかな?
うーん、仕事が進まなかったり、友達と仲が悪くなったりしそうですね。
その通り。だから、国語の文章を読むときは、一度「自分の意見」という重たい荷物を、足元に置いておく必要があるんだ。筆者が「スマホは毒だ」と言っているなら、「へぇ、この人はどういう理屈でそう言っているんだろう?」と、興味津々で観察する。
観察……ですか。
そう。そこで大事なのが、「筆者のマネをして考える」ということなんだ。
「筆者のマネをして考える」?
そうだよ。例えば、ミライくんが好きな俳優さんになりきって演技をするシーンを想像してごらん。自分自身は野菜が大好きでも、演じる役が「野菜が大嫌いな子供」だったら、どう演じる?
えーっと、「こんな緑色のもの,食べられるわけないじゃん!」って,いかにも嫌そうな顔をしてセリフを言います。
大正解!そのとき、ミライくん自身の「野菜が好き」という気持ちは、演技の邪魔にならないよね?むしろ、「どうすれば野菜嫌いに見えるかな?」と工夫するはずだ。国語の読解もこれと同じ。文章を読んでいる間だけ、ミライくんは「スマホは不要だ」と考えている筆者という役になりきるんだ。
筆者の役になりきって、筆者のマネをして考える……。
そう。筆者が「AだからBだ」と言っていたら、「なるほど、今の僕は筆者だから、AならBだと信じることにしよう」と、頭の動きをそっくりそのままコピーするんだよ。自分の意見と違うときほど、「なんでこの人はこんな風に考えるんだろう?」という疑問が湧くよね。その疑問こそが、筆者の考えを深く知るためのヒントになる。
あ、そっか!自分と同じ意見だったら「そうだよね」で終わっちゃうけど、違う意見なら「どこにそんな証拠があるんだ?」って、文章の中から理由を探そうとしますもんね。
その意気だよ!「筆者のマネをして考える」ことができれば、記述問題は怖くない。問題が聞いているのは「君はどう思うか」ではなく、「筆者はどう言っているか」なんだから。筆者のフリをして、筆者の言葉を使って答えてあげればいいんだ。
なんだか、筆者と戦わなくて良くなった分、気が楽になりました。よし、この頑固そうな筆者のマネをして、この問題を解いてみます!
いい心構えだね。じゃあ、筆者がどんな「証拠」を使って僕たちを説得しようとしているか、一緒に探していこう。
筆者の主張と自分の意見が違うときの向き合い方
国語の読解において、筆者の主張と自分の意見が食い違うことは決して珍しいことではありません。むしろ、自分と異なる価値観に触れることこそが読解の醍醐味です。意見が違うときに、正解にたどり着くためのポイントを整理します。
1.「理解」と「賛成」を切り離す
筆者の考えに心から賛成する必要はありません。大切なのは、筆者がどのような理屈でその結論に至ったのかという「道筋」を理解することです。「自分はこう考えるが、この筆者はこう考えている」と、自分と筆者の間に境界線を引くことが、正確な読解の第一歩となります。
2.「筆者のマネをして考える」ことに徹する
文章を読んでいる間は、自分の主観を一度お休みさせましょう。筆者が敷いた思考のレールの上に自分の頭を乗せて、筆者が歩いた通りの足跡をたどってみるのです。これを「筆者のマネをして考える」と言います。筆者になりきって文章を追いかけることで、自分一人では気づけなかった物事の見方に気づくことができます。
3.違和感を「発見のヒント」にする
自分の意見と違う箇所に出会ったとき、イライラしたり読み飛ばしたりしてはいけません。その違和感こそが、問題作成者が狙っている「筆者独自の主張」が隠れている場所です。「なぜ筆者はわざわざこんなことを言うのか?」と問いかけ、筆者が用意した根拠や例え話を文章の中から見つけ出しましょう。
4.筆者の代理人として解答する
テストの解答用紙に書き込むのは、ミライくんの意見ではなく、筆者の考えを整理したものです。筆者の思考を完璧にマネできていれば、自ずと筆者が最も伝えたかった言葉が浮かび上がってきます。解答は、筆者に代わって「私はこう考えていますよ」と説明するつもりで作成してください。
結論:自分の意見と違うときは「筆者のマネをして考える」
読解の目的は、筆者を言い負かすことでも、無理に好きになることでもありません。自分とは異なる頭の動かし方を、そっくりそのまま自分の頭の中で再現してみることです。
「筆者のマネをして考える」という姿勢を持つことで、どんなに自分と意見が違う文章であっても、冷静に、そして深く読み解くことができるようになります。このスキルは、テストの点数を上げるだけでなく、将来、多様な意見を持つ人々と協力して生きていくための大きな武器になるはずです。
筆者がどのような言葉を使って自分の正しさを証明しようとしているか、そのキーワードを一緒に探してみましょうか?
チェック問題!理解できたかな?
Q1. 自分の意見と筆者の意見が違うとき、テストで一番大切な態度はどれ?
Q2. 筆者の考えに納得がいかないときの「違和感」はどう活用すべき?
Q3. 国語の記述問題で解答を書くとき、誰の立場に立つのが正しい?
ミライ・キャリアアカデミーでは、一人ひとりの「わからない」に寄り添い、
考える楽しさを伝える授業を行っています。
