二項定理とは?公式を暗記しない「意味からわかる」やさしい解説
目次
二項定理をやさしく理解しよう
佐藤先生
二項定理とは、(a + b) のような「2つのものの和」を何回もかけたとき、展開結果がどんな形になり、各項が何個ずつ出てくるのかをまとめたルールです。
(a+b)n =
nC0 an +
nC1 an-1b +
nC2 an-2b2 +
… +
nCn bn
ポイントは3つだけです。
- 展開後の項は a だけの項 → a が1つ減って b が1つ増える → … → b だけの項 という順番で並ぶ
- a と b の指数の合計はいつも n
- 各項の前につく数(係数)は「組合せ」の数になっている
【先生と生徒の会話でじっくり説明】

生徒
先生、二項定理って公式が長くて、正直よくわかりません……

そうだよね。 でも今日は「暗記」じゃなくて、「意味がわかる」ことを目標にしよう。
まずは結論をもう一度言うよ。
【結論】
二項定理は、(a + b) を n 回かけたときの展開結果を、一気に表す公式
これだけ押さえておけば大丈夫。
【まずは一番かんたんな例】

(a + b)2 は展開できるかな?

はい。 (a + b)2 = a2 + 2ab + b2 です。

完璧! じゃあ質問。
なぜ ab の前だけ 2 がつくと思う?

えっと…… a×b と b×a の2通りがあるからですか?

その通り!
ここが、二項定理の考え方の出発点なんだ。
【少しレベルアップ: (a + b)3】

じゃあ (a + b)3 はどうなるんですか?

いい質問だね。
(a+b)3 = (a+b)(a+b)(a+b)
今度は3つのかっこがある。
ここで大事なのは、
a を何回選び、b を何回選ぶか
という考え方なんだ。
【ここで C が登場する】

例えば、a2b の項を考えてみよう。
これは、
- 3つのかっこのうち 1回だけ b を選び 残りは a を選ぶ という意味だね。

あ…… 「どのかっこで b を選ぶか」で、いくつかパターンがありそうですね。

その通り!
実はこの「何通りあるか」を表すのが、
nCr
【nCr って何?】

ここで一度、nCr について説明しておこう。
nCr
これは、
n 個の中から r 個を選ぶ方法の数
を表す記号だよ。
たとえば、
- 3C1 → 3個の中から1個選ぶ
- 3C2 → 3個の中から2個選ぶ
という意味になる。
🔍「Cって何?」「どうやって計算するの?」と不安な人は
👉 https://mirai-career-academy.jp/2025/12/21/combination-ncr-formula/ を見てみてね。
今は「何通りあるかを数える記号」だと思ってくれれば十分。
【二項定理の形が見えてくる】

じゃあ話を戻そう。
(a + b)³ の展開は、
- a³
- a²b
- ab²
- b³
の4種類の項が出てくる。
それぞれの係数は、
- a³ → 3C0
- a²b → 3C1
- ab² → 3C2
- b³ → 3C3
になる。
つまり、
(a+b)3 = 3C0 a3 + 3C1 a2b + 3C2 ab2 + 3C3 b3
【一般化すると】

これを n 乗まで広げたのが、二項定理だ。
(a+b)n
を展開すると、
(a+b)n =nC0 an +nC1 an-1b+nC2 an-2b2 +\cdots +nCn bn
実は暗記じゃない!

二項定理は「公式暗記」だと思われがちだけど、本当はこういう考え方の集まりなんだ。
- (a+b) を何回かけているか
- a と b を何回ずつ選ぶか
- その選び方は何通りあるか
これがわかっていれば、公式は自然に見えてくる。
まとめ
二項定理の結論はこれです。
二項定理とは、(a+b)n を展開すると、a と b を何回ずつ使うかによって項が決まり、その係数は「組合せ(nCr)」で表される。
だから、
(a+b)n =
nC0 an +
nC1 an-1b +
nC2 an-2b2 +
… +
nCn bn
という形になる。
チェック問題
問1. (a + b)2 を展開したときの中間の項の係数はどれ?
問2. (a + b)3 の展開で a2 b の係数はどれ?
問3. 次のうち、二項定理の説明として正しいものはどれ?
