「文法なんていらない」は本当?英語のプロが教える、中学生のための最短攻略ルート
放課後の教室で、ミライくんが暗い顔をして英語の参考書を眺めています。テストの結果が返ってきたばかりのようです。
ミライくん
先生、ちょっといいですか?さっきのテスト、また文法でボロボロになっちゃって。でも、YouTubeとか見てると「文法なんて適当でも通じる」とか「英会話が一番大事」って言ってる人がいるじゃないですか。ぶっちゃけ、こんな細かい文法の勉強、もうやめて英会話だけに絞ってもいいですかね?
佐藤先生
なるほど、ミライくん。その悩みは英語を勉強する誰もが一度は通る道だね。文法が細かくて嫌になる気持ちもわかるよ。じゃあ、ちょっと想像してみて。ミライくんが今から、説明書が一切ないレゴブロックで、めちゃくちゃ大きなお城を作らなきゃいけないとしたら、どう思う?
ミライくん
ええっ、それは無理ゲーですよ!適当にくっつけることはできますけど、絶対途中で崩れるし、そもそもお城に見えない変な物体になっちゃいます。
佐藤先生
そうだよね。実は、英語における文法っていうのは、そのレゴの「組み立て方」や「設計図」と同じんだ。一方で英会話は、実際にそのブロックを使って誰かと遊んだり、作品を見せ合ったりすることだね。
ミライくん
設計図かあ。でも、設計図がなくても「こんにちは」とか「ありがとう」くらいなら言えるじゃないですか。
佐藤先生
その通り。ブロックが数個なら、適当に並べても何とかなる。でも、ミライくんが自分の将来のことや、好きなゲームの面白さを誰かに詳しく伝えたいと思ったら、ブロックをたくさん、しかも正確に積み上げなきゃいけない。組み立て方がデタラメだと、相手は「え、何を作ってるの?」と混乱してしまうんだ。
ミライくん
相手を混乱させちゃうのは嫌だな。でも先生、英会話教室に通えば、自然に設計図も身につくんじゃないですか?
佐藤先生
それはいい視点だね。でもね、日本に住んでいて、週に1回だけ英会話をする環境だと、自然に設計図を覚えるのはすごく時間がかかるんだ。スポーツで例えるなら、一度もルールを教わらずに試合に出続けるようなものだよ。オフサイドを知らずにサッカーの試合に出て、審判に笛を吹かれまくったら、楽しくなくなっちゃうでしょ?
ミライくん
確かに。なんで怒られたのかわからないまま走るの、苦痛すぎますね。
佐藤先生
だから、先に「ルール(文法)」を最低限知っておいたほうが、結果的に「試合(会話)」を何倍も楽しめるようになるんだ。文法はミライくんを縛り付ける鎖じゃなくて、自由に英語を使いこなすための武器なんだよ。
ミライくん
武器、ですか。そう考えるとちょっとかっこいいかも。
佐藤先生
でしょ?例えば、「I eat an apple.(私はリンゴを食べる)」と「I ate an apple.(私はリンゴを食べた)」の違いは文法だけど、これを知らないと、今食べてるのか、さっき食べたのかも伝えられない。せっかく面白い話をしてるのに、時間がバラバラだと相手は頭がハテナでいっぱいになっちゃう。
ミライくん
あ、それ僕が日本語で話してるときによくやるやつだ。「昨日、マック行くんだよね」みたいな。
佐藤先生
そうそう!友達なら笑って許してくれるけど、英語だとそもそも意味が伝わらなくなっちゃうことが多いんだ。だから、文法は「相手への思いやり」でもあるんだよ。
ミライくん
思いやりか……。じゃあ先生、結論としては「文法が一番大事」ってことですか?
佐藤先生
いいや、そうじゃない。どっちが大事かと言われれば「両方セットで大事」なんだ。文法だけやって会話をしないのは、設計図をずっと眺めているだけで一度もブロックを触らない人。逆に会話だけやって文法を無視するのは、設計図を捨てて勘だけでお城を作ろうとする人。どっちも最高の作品は作れないよね。
ミライくん
なるほど。文法で組み立て方を知って、会話で実際に使ってみる。このサイクルが大事なんですね。
佐藤先生
その通り!ミライくん、完璧な理解だ。中学レベルの文法っていうのは、実はレゴで言えば一番下の土台の部分なんだ。ここさえしっかりしていれば、将来どんな高い建物だって建てられるようになるよ。
ミライくん
土台かあ。よし、さっきのボロボロだったテスト、もう一回見直してみます。組み立て方を間違えただけだと思えば、次はもっと上手く作れそうな気がしてきました。
佐藤先生
いい顔になったね、ミライくん。じゃあ、今日のまとめをしておこうか。
文法と英会話は、どちらが欠けてもいけない「車の両輪」のような関係です。
文法は、自分の言いたいことを正確に、反映し、楽に伝えるための「ルール(設計図)」です。
英会話は、そのルールを使って、自分の気持ちを相手に届ける「実践(試合)」です。
「文法があるから、会話がスムーズにいく。会話をするから、文法の使いどころがわかる」というサイクルを意識することが、英語上達の最短ルートになります。
特に、以下の3つのポイントを意識してみよう。
1. 文法は「難しい学問」ではなく、会話を楽しくするための「攻略本」だと考える。
2. 中学レベルの基礎文法を固めることが、実は英会話の最大の近道になる。
3. 文法を学んだら、すぐにその形を使って一言でもいいから声に出してみる。
ミライくん
攻略本だと思えば、ちょっとやる気が出ます!先生、ありがとうございました。
佐藤先生
こちらこそ。ミライくんが自分だけのお城を英語で作れるようになるのを応援しているよ。
Q1. 文法の役割を例えると、次のうちどれが一番近い?
Q2. 日本で週1回英会話をするだけで文法を完璧にするのはどうして大変なの?
Q3. 英語を早く上達させるための「サイクル」で正しいのは?
