数学が苦手な人ほど読んでほしい!因数分解が「最強の整理術」に変わる魔法の授業
日常の中に隠れた因数分解
因数分解とは、一言で言えば「バラバラのものを整理整頓して、スッキリまとめる技術」のことです。
例えば、あなたが自分の部屋を掃除している場面を想像してみてください。床には靴下が3足、Tシャツが3枚、そして帽子が3個散らばっています。これらを一つずつ「靴下を拾ってタンスへ、Tシャツを拾ってタンスへ……」と運ぶのは大変ですよね。
賢いあなたはこう考えるはずです。「全部3つずつあるんだから、カゴにまとめて一気に運ぼう!」と。
実は、これこそが因数分解の第一歩です。複雑に見えるものを「共通の仲間」でくくり、スッキリとかけ算の形にまとめる。この技術を身につけると、計算が速くなるだけでなく、世の中の複雑な問題を「要するにこういうことだよね」とシンプルに捉える力が養われます。
それでは、佐藤先生とミライくんの会話を通じて、その具体的な魔法の使い方をのぞいてみましょう。
魔法の合言葉「共通なものを探し出せ」
ミライくん、今日は数学の大きな山場、因数分解に挑戦してみようか。
ええーっ。名前からして難しそう。漢字が4つも並んでるだけで、やる気がなくなっちゃいますよ。
ははは、確かに堅苦しい名前だよね。でも安心して。因数分解っていうのは、簡単に言うと「かけ算の形に分解すること」なんだ。ミライくん、前の時間に習った「分配法則」は覚えてるかな?
ええと、カッコの外にある数字を、中の数字全部にかけるやつですよね。
その通り。例えば、
3(a + b) という式があったら、どう計算する?3を
a と b の両方にかけるから、3a + 3b になります。正解!実は、因数分解っていうのは、今ミライくんがやってくれたことの「真逆」をやるだけなんだ。
真逆……? つまり、
3a + 3b を見て、3(a + b) に戻すってことですか?その通り。バラバラに散らばった
3a と 3b の中から、共通している「3」を見つけ出して、カッコの外に追い出す。これが因数分解の基本中の基本、「共通因数でくくる」という作業だよ。なんだ、それだけなら意外と簡単そう。共通している数字を見つければいいだけですもんね。
よし、じゃあ少しだけレベルアップしてみようか。
6x + 9 だったらどうかな?えっ、共通してるものなんてありますか? 6と9だし、文字は片方にしかないし。
いいところに気づいたね。パッと見では同じ数字はないけれど、6と9をじーっと見てごらん。どちらも「何の段」の数字かな?
あっ、どっちも3の段の数字だ!
正解。
6 は 3 × 2 で、9 は 3 × 3 だよね。だから、どちらからも「3」を取り出すことができるんだ。なるほど!
6x + 9 = 3(2x + 3) になるのか。完璧だよ、ミライくん。これが因数分解の「第一奥義」だ。どんなに難しい問題が出てきても、まずはこの「共通している数字や文字はないかな?」と探すクセをつけることが大事なんだよ。
因数分解ができると何が良いの?
でも先生、ぶっちゃけこれ、社会に出てから使います? コンビニで「このお弁当を因数分解してください」なんて言わないですよね。
ははは、確かに直接は言わないね。でもね、ミライくん。因数分解の本質は「複雑なものを単純な要素に分ける」ことなんだ。
例えば、ミライくんが将来、文化祭の出し物を企画するとしよう。
「どんなお店にするか」「予算はいくらか」「誰が何を分担するか」……。
これらがグチャグチャに混ざった状態だと、何から手をつけていいか分からないよね。
「どんなお店にするか」「予算はいくらか」「誰が何を分担するか」……。
これらがグチャグチャに混ざった状態だと、何から手をつけていいか分からないよね。
確かに。頭がパンクしそうです。
そこで「因数分解的思考」の出番だ。
「クラス全員に共通する得意なことは何か(共通因数)」
「目標金額を達成するために、客数と単価をどう組み合わせるか(かけ算の形)」
こうやって問題を切り分けて整理することで、解決策が見えてくるんだ。
「クラス全員に共通する得意なことは何か(共通因数)」
「目標金額を達成するために、客数と単価をどう組み合わせるか(かけ算の形)」
こうやって問題を切り分けて整理することで、解決策が見えてくるんだ。
数学の因数分解を練習することは、実は「物事を整理して、扱いやすい形に変えるトレーニング」をしているのと同じなんだよ。
そっか……。ただの数字のパズルだと思ってたけど、頭の整理術の練習だと思えば、ちょっと頑張れる気がします。
チェック問題
問1: 5a + 5b を因数分解すると?
問2: 4x + 8 を因数分解すると?
問3: ax - ay を因数分解すると?
