【中学英語】to不定詞の「意味上の主語」を攻略!forとofの使い分けを佐藤先生が伝授

to不定詞の意味上の主語

ミライくん ミライくん
先生、ちょうどいいところに!この英語、なんだか言葉が渋滞してて意味がわかりません。
「It is hard to get up early.」なら「早起きするのは大変だ」ってわかるんですけど、ここに「for me」とか「for him」が入ってくると、もうお手上げです。
なるほど、to不定詞の「意味上の主語」というやつだね。ミライくん、これはね、カメラのズーム機能を使い分けるようなものなんだよ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
ズーム機能?
そう。例えば「It is hard to get up early.」と言ったとき、これは「一般的に、誰にとっても早起きは大変だよね」という広い景色の写真なんだ。でも、世の中には早起きが全く苦じゃない人もいる。そこで、「他の誰でもない、僕にとっては大変なんだ!」とズームして特定したいときに使うのが、今回ミライくんが悩んでいる形なんだよ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
特定の誰かを指差すための合図、ということですか。
その通り。じゃあ、ミライくんの日常で考えてみよう。ミライくん、数学の宿題はどうだい。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
うーん、僕にとってはすごく難しいです。でも、隣の席のハナちゃんはスラスラ解いてますね。
いい例だ。まず「数学を解くことは難しい」は英語でどう言うかな。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
「It is difficult to solve math problems.」ですね。
正解。でも、これだと「世界中の誰にとっても数学は難しい」というニュアンスになってしまう。ハナちゃんには当てはまらないよね。そこで、「僕にとって」という情報を、to不定詞の直前に「for me」として割り込ませるんだ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
「It is difficult for me to solve math problems.」……あ、これで「僕が数学を解くのは難しい」になるんだ!
その通り!このとき、to不定詞の「to solve」という動作を実際にやるのは誰かな。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
「for me」って言ってるんだから、僕ですね。
そう。文全体の本当の主語は「It(形式的な主語)」だけど、to不定詞の動作を実質的に行っている主語。だからこれを「意味上の主語」と呼ぶんだ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
なるほど。「for 誰々」を to の前に置くだけで、「誰がその動作をするのか」を指定できるんですね。意外とシンプルかも。
基本はそうなんだけど、実はここからがミライくんに注意してほしいポイントなんだ。実は、この「for」が「of」に化けることがあるんだよ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
ええっ!せっかく覚えたのに、使い分けがあるんですか。
大丈夫、見分け方はすごく簡単だよ。さっきの「難しい(difficult)」や「大切だ(important)」というのは、物事の特徴を言っているよね。でも、相手の「性格」や「性質」を褒めたり、批判したりするときは「of」を使うんだ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
性格……。例えば、「親切だ」とかですか。
ピンポン!例えば、「僕を助けてくれるなんて、君は親切だね」と言いたいとき。「親切だ(kind)」というのは君の性格だよね。だから「It is kind of you to help me.」となるんだ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
「It is kind for you」じゃなくて「of you」になるんですね。
そう。of には「~の所有物」というニュアンスがあるから、「親切という性質が、君の中から溢れ出ているね」という感じかな。これ、テストでよく狙われる場所だよ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
性格を表す言葉が来たら of、それ以外は for。これなら忘れなそうです。ちなみに、性格を表す言葉って他にどんなのがありますか。
そうだね。「nice(素敵だ)」「careless(不注意だ)」「stupid(馬鹿げている)」「polite(礼儀正しい)」あたりがよく出てくるかな。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
「忘れ物をするなんて、君は不注意だね」なら「It is careless of you to forget...」になるわけだ。なんだか、使いこなせるとカッコいいですね。
その通り。さらにレベルアップするために、もう一つのパターンも覚えておこうか。to不定詞を使った文章で、文の中に「It」がない場合だ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
Itがない?
例えば、「I want to play soccer.」という文を見てごらん。サッカーをするのは誰かな。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
僕(I)ですよね。
そうだね。「僕は、君にサッカーをしてほしい」と言いたいときはどうする。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
うーん、僕のルールだと to の前に for を入れて、「I want for you to play soccer.」ですか。
おっと、惜しい!実は want などの特定の動詞を使うときは、もっとシンプルに for を抜いて「I want you to play soccer.」と言うんだ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
for はいらないんですか?
そうなんだ。この形では「人 + to不定詞」の形にするだけで、その人が動作主になる。want 人 to...(人に~してほしい)、ask 人 to...(人に~するように頼む)、tell 人 to...(人に~するように言う)などは、中学生の英語で一番大事な三本柱だよ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
「It is ... for 人 to」の形と、ごっちゃになりそうです。
混乱したらこう考えてごらん。「It」で始まる文は、後から「誰がやるか」を付け足すから「for」というラベルが必要。でも「I want you...」の文は、最初から「君」に矢印が向いているから、余計なラベルはいらないんだ。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
なるほど、矢印が直接向いているから for がいらないんだ。スッキリしました。
ミライくん、最後にこれだけは覚えておいて。to不定詞は、ただの「~すること」という言葉の塊だけど、その前に「誰が」という情報を置くだけで、物語がぐっと具体的になるんだ。英語は「誰が何をするか」をとても大切にする言葉だからね。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
誰がやるかをハッキリさせるのが英語流、ですね。よし、この後の練習問題、全問正解できそうな気がしてきました。
その意気だ。じゃあ、仕上げに結論をまとめて、しっかり頭に定着させようか。
佐藤先生 佐藤先生
ミライくん ミライくん
はい、先生!ありがとうございました!

二人の会話が終わる頃、ミライくんのノートには、色とりどりのペンで接続詞が丸で囲まれていました。それは、彼が英語の迷路から抜け出すための、確かな道標になったようです。

結論:to不定詞の意味上の主語をマスターする3つのルール

to不定詞(to + 動詞の原形)が表す動作を「誰が」行うのかをはっきり示したいとき、英語では特定の形を使います。これを「意味上の主語」と呼びます。

1. 基本形は「It is ... for 人 to ~」

「(人)が~することは…だ」と言いたいときは、to不定詞の直前に「for + 人」を置きます。文全体の主語は It ですが、to 以下の動作を実際に行うのはこの「人」になります。
例:It is easy for him to swim.(彼が泳ぐのは簡単だ)

2. 性格を表すときは「of 人 to ~」

形容詞が人の性質や性格(kind, nice, careless など)を表す場合に限り、for ではなく of を使います。相手を褒めたり、たしなめたりするニュアンスが含まれます。
例:It is very kind of you to tell me.(教えてくれるなんて、君はとても親切だね)

3. 動詞によっては for を使わない

want, ask, tell などの動詞を使う場合は、「動詞 + 人 + to ~」の形で「人に~してほしい/頼む/言う」という意味になります。この場合、for などの前置詞は不要です。
例:I want you to study English.(私はあなたに英語を勉強してほしい)

この3つのパターンを区別できるだけで、to不定詞を使った複雑な文章も、パズルのように簡単に読み解くことができるようになります。まずは「誰がやるのか」を常に意識することから始めてみましょう。

理解度チェック問題

Q1. カッコに入る適切な語は?
It is important ( ) students to study every day.

Q2. カッコに入る適切な語は?
It was very nice ( ) you to help me.

Q3. 「私はあなたにそこへ行ってほしい」正しい英文は?

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