発熱反応と吸熱反応を完全攻略!仕組みから定期テスト頻出ポイントまで佐藤先生がやさしく解説
目次
【中2理科】発熱反応と吸熱反応のキホンを学ぼう!
ミライくん、こんにちは。今日は化学の変化の中でも、特に「温度」に関係する面白いお話をしようと思うんだけど、最近何か「熱い」とか「冷たい」とか感じた化学反応って身近にあるかな?
ええっと……化学反応って言われると難しいですけど、冬に使った使い捨てカイロとかですか? あれ、袋を振るだけでどんどん熱くなりますよね。
お、素晴らしい! まさにそれが今日のテーマの一つ、発熱反応の代表選手だよ。カイロの中では鉄が空気中の酸素と結びついて酸化鉄になるんだけど、その時にエネルギーを熱として外に出しているんだ。
へぇ、鉄が錆びるだけで熱が出るんですか。じゃあ、逆に冷たくなるものもあるんですか?
もちろんあるよ。夏場にスポーツで怪我をした時や、暑い時に使う「瞬間冷却パック」って見たことないかな? 袋を叩くと急に冷たくなるやつ。
あります! あれ、氷が入っているわけじゃないのに不思議ですよね。
あれは吸熱反応といって、周りの熱を奪う反応なんだ。今日はこの「熱を出す反応」と「熱を奪う反応」について、じっくり深掘りしていこう。
1. 熱を放出する「発熱反応」
まずは、カイロの話にも出た発熱反応から詳しく見ていこう。漢字の通り「熱を発する」反応のことだね。化学変化が起きる時に、もともと物質が持っていたエネルギーを外に放出するんだ。
エネルギーを外に出すから、周りが熱くなるってことですね。
その通り。一番わかりやすいのは「燃焼」だね。ガスコンロの火や、焚き火をイメージしてごらん。あれは物質が酸素と激しく結びついて、光と熱を大量に出しているよね。これも立派な発熱反応だよ。
火が熱いのは当たり前だと思ってましたけど、あれも化学反応の結果なんですね。
そうなんだ。他にも、理科の実験でよく使う「酸化カルシウム」に水をかける反応も有名だよ。これ、駅弁なんかで紐を引っ張ると温まるお弁当があるだろう? あの底に入っているのが酸化カルシウムなんだ。
あ! 見たことあります。紐を引くと湯気が出てくるやつですよね。あれも発熱反応を利用してたんだ。
他にも、化学の実験で扱うものなら、塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜる「中和」という反応でも熱が発生するよ。試験管がじんわり温かくなるんだ。
2. 熱を奪う「吸熱反応」
次は冷たくなる方ですね。さっきの冷却パック以外にはどんなものがあるんですか?
吸熱反応は発熱反応に比べると少し種類が少ないけれど、テストによく出るセットがあるんだ。それは「水酸化バリウム」と「塩化アンモニウム」を混ぜる反応だよ。
名前が長くて難しそう……。
名前は呪文みたいだけど、起きる現象は面白いよ。この二つをビーカーに入れてかき混ぜると、アンモニアのツンとした臭いがしてきて、温度が急激に下がるんだ。濡れた雑巾の上にビーカーを置いておくと、ビーカーの底の水が凍って、ビーカーが雑巾ごと持ち上がるくらい冷たくなるんだよ。
ええっ! 氷も使わずに水が凍るんですか? それはすごい。
周りの熱をどんどん吸収して自分たちの反応に使ってしまうから、外側はキンキンに冷えてしまうんだね。他にも、クエン酸と炭酸水素ナトリウム(重曹)を混ぜて水に溶かした時も、温度が下がる吸熱反応が起きるよ。これはラムネ菓子を食べた時に口の中が少しひんやり感じるのと同じ仕組みだね。
あ、あのシュワシュワして冷たい感じですね! あれも化学反応だったんだ。
3. なぜ熱が出たり、冷たくなったりするの?
先生、そもそもなんで熱が出たり入ったりするんですか? 物質の中に熱が隠れてるんですか?
いい質問だね。すべての物質は、目に見えないけれど「化学エネルギー」というものを持っているんだ。
例えば、反応前の物質(原料)が持っているエネルギーが「100」で、反応した後の物質が「60」のエネルギーしか持っていなかったとしたら、余った「40」はどうなると思う?
えーっと、余った分は外に捨てるしかないですよね?
正解! その捨てられたエネルギーが「熱」として出てくる。これが発熱反応だ。逆に、反応前の物質が「60」しかなくて、反応後の物質になるために「100」必要だとしたら?
足りない「40」をどこかからもらってこなきゃいけません。
その通り。その足りない分を周りの空気や水から「熱」として奪ってくる。だから周りの温度が下がるんだ。これが吸熱反応の正体だよ。
4. テストで狙われるポイントを整理しよう
仕組みはわかりました。でもテストではどんな風に出るんですか?
テストでは「どの反応が発熱で、どの反応が吸熱か」を分類させる問題がよく出るよ。まずは発熱反応のグループを覚えよう。
1. 燃焼(スチールウールの燃焼、木炭の燃焼など)
2. 酸化(カイロの中で起きる鉄の酸化など)
3. 中和(酸とアルカリを混ぜる)
4. 金属と酸の反応(マグネシウムに塩酸をかけるなど)
1. 燃焼(スチールウールの燃焼、木炭の燃焼など)
2. 酸化(カイロの中で起きる鉄の酸化など)
3. 中和(酸とアルカリを混ぜる)
4. 金属と酸の反応(マグネシウムに塩酸をかけるなど)
燃える系とか、激しい感じのやつはだいたい発熱ですね。
そうだね。次に吸熱反応。これは数が少ないから、特定の組み合わせを暗記するのが近道だよ。
1. 水酸化バリウム + 塩化アンモニウム(アンモニアが発生する)
2. 炭酸水素ナトリウム + クエン酸(二酸化炭素が発生する)
3. 炭酸水素ナトリウムの熱分解(これは加熱し続ける必要があるよね。熱を吸収して分解するから吸熱なんだ)
1. 水酸化バリウム + 塩化アンモニウム(アンモニアが発生する)
2. 炭酸水素ナトリウム + クエン酸(二酸化炭素が発生する)
3. 炭酸水素ナトリウムの熱分解(これは加熱し続ける必要があるよね。熱を吸収して分解するから吸熱なんだ)
あ、熱分解も吸熱なんですね。火で熱を与え続けないと反応が進まないから。
その視点はとても大事だね! 自分で熱を出せないから、外からエネルギーをもらい続けているんだ。
では、理解できたか確認するために、簡単なクイズを出してみるよ。
問1:使い捨てカイロの中で起きているのは「発熱反応」と「吸熱反応」のどちらかな?
問2:塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜて、ビーカーが冷たくなった。この時発生している気体は何かな?
問3:物質が酸素と結びついて光や熱を出す反応(燃焼)は、どちらの反応に分類されるかな?
問1:使い捨てカイロの中で起きているのは「発熱反応」と「吸熱反応」のどちらかな?
問2:塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜて、ビーカーが冷たくなった。この時発生している気体は何かな?
問3:物質が酸素と結びついて光や熱を出す反応(燃焼)は、どちらの反応に分類されるかな?
えーっと……
1は、温かくなるから「発熱反応」!
2は、さっき先生が言ってたツンとする臭い……「アンモニア」!
3は、火が出るからこれも「発熱反応」です!
1は、温かくなるから「発熱反応」!
2は、さっき先生が言ってたツンとする臭い……「アンモニア」!
3は、火が出るからこれも「発熱反応」です!
全問正解! バッチリだね。
結論:これだけ覚えれば完璧!
今回の内容をシンプルにまとめると、以下のようになります。
1. 発熱反応(周りの温度が上がる)
- 仕組み: 反応後の物質の方がエネルギーが低いため、余ったエネルギーを熱として外に出す。
- 代表例: 燃焼(火を出す)、酸化(カイロ)、中和(酸とアルカリ)、金属と酸の反応。
- 覚え方: 「熱が出る=自分が温かくなる反応」
2. 吸熱反応(周りの温度が下がる)
- 仕組み: 反応後の物質の方がエネルギーが高いため、足りないエネルギーを熱として周りから奪う。
- 代表例: 水酸化バリウムと塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウムとクエン酸、熱分解。
- 覚え方: 「熱を吸う=周りから熱を奪って冷たくなる反応」
化学反応式や物質の名前が難しく感じても、まずは「熱が出るのか、奪うのか」というイメージを持つことが大切です。この基本がわかっていれば、応用問題にも落ち着いて取り組めるようになりますよ。
先生、ありがとうございました! エネルギーの貸し借りで温度が変わるって考えると、すごくスッキリしました。
それはよかった。これで化学の温度変化についてはマスターだね。また分からないことがあったら、いつでも聞いておくれ。
第1問:使い捨てカイロのように、反応時に熱を外に出す反応を何と呼ぶ?
第2問:水酸化バリウムと塩化アンモニウムを混ぜたとき、温度はどうなる?
第3問:炭酸水素ナトリウムを加熱して分解する「熱分解」はどっちの反応?
