ルートの掛け算・割り算が絶対にわかる!平方根の基本ルールと計算のコツ
先生と生徒の対話を通して、数学が苦手な人でもルートの掛け算と割り算が絶対にわかるようになる解説記事をお届けします。
目次
ルートの計算についての相談
ミライくん
助けてください。明日の数学のテストにルートの計算が出るんですけど、記号を見ただけで頭が真っ白になります。
佐藤先生
大丈夫だよ。ルート、つまり平方根の計算は、コツさえ掴めば実は普通の掛け算や割り算よりもシンプルなくらいなんだ。何が一番ややこしく感じる?
ミライくん
あの、屋根みたいな記号の中に数字が入っているじゃないですか。たとえば、ルート3かけるルート5って言われたら、どうしていいか分からなくなります。記号はどうなっちゃうの?って
佐藤先生
なるほどね。あの屋根の記号は、数学では『ルート』や『根号』と呼ぶけれど、掛け算のときはとっても親切んだ。結論から言うと、ルートの掛け算は『屋根を一つにまとめて、中身の数字をそのまま掛け算するだけ』でいいんだよ
ミライくん
えっ?それだけですか?じゃあ、ルート3かけるルート5は、ルートの中に3かける5を入れちゃえばいいんですか?
佐藤先生
その通り!式で書くとこうなるよ
ルート3 × ルート5 = ルート(3 × 5) = ルート15
ルート3 × ルート5 = ルート(3 × 5) = ルート15
ミライくん
うわ、本当にそのままですね。ルート15になって終わりですか?
佐藤先生
そう、終わり。簡単でしょう?じゃあ練習として、ルート2かけるルート7はどうなるかな?
ミライくん
ええと、屋根を一つにして、中身を2かける7にするから……ルート14ですか?
佐藤先生
大正解!完璧だよ。ルートどうしの掛け算は、基本的にはこれだけなんだ
ミライくん
なんだ、ビビって損しました。これなら僕でも百点取れます!
佐藤先生
ハハハ、頼もしいね。でも、ルートの掛け算には、もう一歩だけ進んだ『レベル2』のルールがあるんだ。そこも一緒にクリアしておこう
ミライくん
レベル2ですか……。急に難しくなりそうで怖いな
佐藤先生
大丈夫、仕組みが分かれば一瞬だよ。例えば、ルート3かけるルート3はどうなると思う?
ミライくん
さっきのルール通りなら、屋根を一つにして、3かける3だから……ルート9ですか?
佐藤先生
そうだね。ルート9で大正解。ただ、ここでルートの本来の意味を思い出してほしいんだ。ルートって、そもそもどういう数字だったっけ?
ミライくん
ええと、2乗したらその数字になる数……でしたっけ?
佐藤先生
素晴らしい!よく覚えているね。ということは、ルート3というのは『2乗したら3になる数』だよね。じゃあ、ルート3を2回掛け算したら、何に戻るはずかな?
ミライくん
あ、2乗したら3になる数んだから、2回掛けたら3になる……。あっ!ルート9って、3のことですか?
佐藤先生
その通り!サザンが九だから、9は3の2乗だよね。屋根の中に同じ数が2つペアで揃ったら、屋根を外して外に飛び出すことができるんだ。だから、ルート3かけるルート3は、ルート9にするんじゃなくて、ただの『3』にするのが正解なんだよ
ミライくん
なるほど!屋根の中でペアができたら、屋根が消えて普通の数字になるんですね
佐藤先生
そう。だからこれからは、ルートの中に同じ数字の掛け算を見つけたら、わざわざ大きな数字にしないで、すぐに屋根を外してね。ルート5かけるルート5なら?
ミライくん
ただの5です!
佐藤先生
ルート2回かけるルート2なら?
ミライくん
ただの2です!
佐藤先生
素晴らしい。これがレベル2のルール『同じルートを掛けたら中身が飛び出す』だ。じゃあ、これを組み合わせたレベル3に挑戦してみよう。ルート2かけるルート6はどうなる?
ミライくん
ええと、普通のルールなら2かける6でルート12ですよね。これは同じ数字じゃないから、ここで終わりですか?
佐藤先生
いいところに気づいたね。一見、終わりに見えるよね。でも、ルート12の中身の『12』を、もっと細かく掛け算に分解してみてほしいんだ。12って、何×何でできているかな?
ミライくん
ええと、2かける6とか、3かける4とかですかね
佐藤先生
そう。その中で『4』に注目してみよう。4って、何の2乗だった?
ミライくん
2の2乗、つまり2かける2です!
佐藤先生
ということは、ルート12の中身は『2かける2かける3』と書くことができるよね。ほら、屋根の中に同じ数字のペアが隠れていないかい?
ミライくん
あ!2が2つあります!ペアができました!
佐藤先生
ということは、ペアになった2は外に出て、ペアになれなかった3はルートの中に残るから……2ルート3、ですか?
ミライくん
大正解!ルート12は、変身して『2ルート3』になるんだ。学校のテストでは、この変身をやらないとバツにされちゃうことが多いから気をつけてね
ミライくん
うわあ、ちょっとややこしくなってきました。ルートの中身をわざわざ分解してペアを探さなきゃいけないんですね。もっと簡単にできる方法はありませんか?
佐藤先生
いい質問だね。実は、最初の掛け算の段階で工夫すると楽になるんだ。もう一度、ルート2かけるルート6を考えてみよう。かける側の『ルート6』をはじめから『ルート2かけるルート3』に頭の中で分解しちゃうんだよ
ミライくん
あ、ルート6は2かける3だから、ルート2×ルート3ってことか!
佐藤先生
そう。そうすると、式は『ルート2 × ルート2 × ルート3』になるよね。ほら、ここにルート2が2つ並んだ。さっきのレベル2のルールを思い出してごらん
ミライくん
ルート2かけるルート2は、ただの2になる!
佐藤先生
そう!だから、ただの2と、残ったルート3をくっつけて、一気に『2ルート3』って出せるんだ。大きな数字のルート12にしてから分解するより、最初から小分けにしてペアを見つけた方が計算ミスも減るよ
ミライくん
なるほど!そっちの方が数字が大きくならなくて計算しやすいです。ルートの中身を大きくする前に、ペアを作っちゃえばいいんですね
ルートの割り算の進め方
ミライくん
先生、掛け算のルールはなんとなく分かりました。じゃあ、割り算はどうなるんですか?分数とか出てきたら本当に嫌なんですけど……
佐藤先生
気持ちはよく分かるよ。でも安心して。割り算は、掛け算と全く同じ考え方でいいんだ。結論から言うと、ルートの割り算は『屋根を一つにまとめて、中身の数字をそのまま割り算するだけ』なんだよ
ミライくん
えっ、掛け算と同じでいいんですか?本当に?
佐藤先生
本当だよ。例えば、ルート6わるルート2という問題があったとする。これも屋根を一つにまとめて、中身を6わる2にするだけなんだ
ミライくん
ええと、6わる2は3だから……ルート3ですか?
佐藤先生
その通り。式に書くとこうなるよ
ルート6 ÷ ルート2 = ルート(6 ÷ 2) = ルート3
ルート6 ÷ ルート2 = ルート(6 ÷ 2) = ルート3
ミライくん
分数の形になっていても同じですか?たとえば、分母がルート3で、分子がルート15みたいなやつです
佐藤先生
それも全く一緒だよ。分数っていうのは、上の数字(分子)わる下の数字(分母)のことだからね。ルート15ぶんのルート3(√15 / √3)なら、全体を大きな一つの屋根で囲んで、中で15わる3、つまり約分をしてしまえばいいんだ
ミライくん
15わる3は5だから、ルート5ですか?
佐藤先生
そう、正解!ルートの割り算は、掛け算と同じように、屋根の中でまとめて割り算(約分)をすればいいだけなんだよ。思っていたよりシンプルでしょう?
ミライくん
これならいけそうです!掛け算も割り算も、基本は『屋根を一つにまとめて、中身を計算する』って覚えればいいんですね
佐藤先生
その通り、素晴らしいまとめ方だね。ただ、割り算にも一つだけ、テストで一番狙われる『ボスキャラ』みたいなルールがあるんだ。これを『分母の有理化(ゆうりか)』と言うんだけど、聞いたことはあるかい?
ミライくん
うわ、出た!『ゆうりか』って言葉、授業で先生が言ってました。漢字も難しそうだし、意味不明でスルーしてました……
佐藤先生
難しい名前に聞こえるよね。でも、やっていることはすごく単純だから怖がらなくていいよ。有理化っていうのは簡単に言うと、『分数の下の部分(分母)にあるルートを消して、普通の数字に変えること』なんだ
ミライくん
え、ルートって勝手に消しちゃっていいんですか?
佐藤先生
そのまま消したら数字が変わっちゃうからダメだけど、分数の性質を使えば、数字の大きさを変えずにルートを消すことができるんだ。ミライくん、分数って、上と下に『同じ数字』を掛け算しても、分数の大きさは変わらないっていうルールがあったの、覚えているかな?
ミライくん
ええと、2分の1の上と下に2をかけたら4分の2になる、みたいなやつですか?
佐藤先生
そう!2分の1も4分の2も、ピザ半分っていう大きさは同じだよね。これと同じことをルートでもやるんだ。例えば、ルート2ぶんの3(3 / √2)という分数があるとする。このままだと、下にルート2がいるよね。数学では、分母にルートを残したままだと『まだ計算が終わっていない』とみなされて、テストでバツにされちゃうんだ
ミライくん
厳しいですね……。じゃあ、どうやって下のルート2を消すんですか?
佐藤先生
ここでさっきの掛け算のレベル2のルールを思い出すんだ。ルート2を普通の数字に変えるには、何を掛けたらよかった?
ミライくん
あ!同じルートを掛けたら中身が飛び出すから……もう一回ルート2を掛ければいいんですか?
佐藤先生
大正解!分母のルート2に、同じルート2を掛け算する。でも、下だけに掛けたら数字の大きさが変わっちゃうから、上の分子にも同じようにルート2を掛け算してあげるんだ。上と下に同じものを掛ける、だね
ミライくん
なるほど。そうすると、下はどうなりますか?
佐藤先生
下は『ルート2かけるルート2』になるから、屋根が外れてただの『2』になる。上は『3かけるルート2』だから、そのままくっついて『3ルート2』になる。合わせて、2ぶんの3ルート2(3√2 / 2)になるんだ
ミライくん
おお!下のルートが消えて、普通の2になりました!
佐藤先生
これが『分母の有理化』の正体だよ。分母にあるルートと同じものを、上と下の両方に掛けるだけ。ね、難しくないでしょう?
ミライくん
名前は難しそうですけど、やってることは『下にいるやつと同じルートを上と下にかける』だけなんですね。これなら僕にもできそうです!
佐藤先生
その意気だよ。じゃあ、ちょっとだけひっかけ問題に挑戦してみよう。ルート6ぶんの2(2 / √6)を有理化してみて
ミライくん
ええと、下にルート6がいるから、上と下にルート6を掛けます。下はルート6かけるルート6で、ただの『6』になります。上は2かけるルート6だから『2ルート6』になります。だから、6ぶんの2ルート6、ですか?
佐藤先生
素晴らしい!手順はバッチリだ。でも、最後にもう一仕事あるんだ。できた分数『6ぶんの2ルート6』の、外に出ている数字の『6』と『2』を見てごらん。これ、普通の数字どうしだから、約分ができるんじゃないかな?
ミライくん
あ!2と6だから、2で割れますね。2は1になって、6は3になります。ということは……3ぶんの1ルート6ですか?
佐藤先生
そう!ただ、数学では『1ルート』の1は省略する決まりだから、答えは『3ぶんのルート6(√6 / 3)』になるよ。ここまでできたら文句なしの100点満点だ!
ミライくん
なるほど、最後の最後まで油断せずに、普通の数字の約分がないかチェックしなきゃいけないんですね
整数とルートの組み合わせ
ミライくん
先生、もう一つ質問してもいいですか?さっき『3かけるルート2は3ルート2になる』って言ってましたけど、普通の数字とルートの掛け算って、中身を掛け算しちゃダメなんですか?3かけるルート2は、ルート6にはならないんですか?
佐藤先生
これもみんなが最初によく間違える、すごく良い質問だね!結論から言うと、普通の数字とルートの中身は、絶対に掛け算しちゃダメんだ。3かけるルート2は、ルート6にはならないよ
ミライくん
ええー、どうしてですか?さっきは中身をそのまま掛けるって言ったのに
佐藤先生
さっきのルールは『ルートどうしの掛け算』のルールなんだ。普通の数字とルートの数字は、住む世界が違うと思ってほしい。ルートのない普通の数字は『屋根のない一軒家』、ルートの数字は『屋根のある家』に住んでいる。この2つが掛け算するときは、中に入り混じることはできなくて、ただ横に並んでくっつくだけなんだ。だから、3とルート2が掛け算すると、3がルートの前にくっついて『3ルート2』になるんだよ
ミライくん
住む世界が違うから、中身に入っちゃダメなんですね。文字の計算の、3かけるx(エックス)が3xになるのと同じ感じですか?
佐藤先生
まさにその通り!文字の計算と全く同じイメージでいいんだ。xと同じように、ルートはそのままの形で後ろにくっつける。じゃあ、2かけるルート5は?
ミライくん
2ルート5です!
佐藤先生
じゃあ、これはどうかな?2ルート3かける4
ミライくん
ええと……家がない数字どうしと、家がある数字ですね。家がない2と4を掛け算して8にして、ルート3はそのままくっつけるから……8ルート3ですか?
佐藤先生
素晴らしい!その通り。屋根のない数字(整数)は整数どうしで掛け算して、ルートはそのまま後ろにくっつける。じゃあ、最後の難問だ。2ルート3かける5ルート2はどうなると思う?
ミライくん
うわあ、両方に数字とルートがついてる……。でも、今のルールなら、屋根のない数字どうしの『2かける5』をして、屋根の中の数字どうしの『ルート3かけるルート2』をすればいいんですか?
佐藤先生
お見事!完璧な推理だよ。それぞれを計算して合体させてごらん
ミライくん
2かける5は10。ルート3かけるルート2はルート6。だから、合わせて10ルート6ですか?
佐藤先生
大正解!それがルートの掛け算の究極の形だよ。外の数字は外の数字どうし、中身の数字は中身の数字どうしで掛け算する。これが分かっていれば、ルートの掛け算で困ることはもう何もないよ
ミライくん
なんだか、パズルみたいで楽しくなってきました!
佐藤先生
その感覚が持てればもう大丈夫。それじゃあ、今日一緒に勉強した内容を、テスト前に一目で確認できるように分かりやすくまとめておこうか
結論
ルート(平方根)の掛け算と割り算のルールは、以下の4つのポイントだけを覚えておけば完璧です。
1.掛け算・割り算は「中身どうし」を計算する
ルートがついている数字どうしの掛け算や割り算は、全体を一つの大きな屋根で囲むようにして、中身の数字をそのまま計算します。
- 掛け算: √a × √b = √(a × b)(例: √3 × √5 = √15 )
- 割り算: √a ÷ √b = √(a ÷ b)(例: √6 ÷ √2 = √3 )
2.同じルートを2回掛けたら「中身」が飛び出す
ルートは「2乗するとその数になる」という記号なので、全く同じルートを2つ掛け算すると、屋根が外れて普通の数字(整数)になります。
- √a × √a = a(例: √3 × √3 = 3 )
3.ルートの中に「ペア(2乗)」ができたら外に出す
計算した結果、ルートの中身を細かく分解(素因数分解)して、同じ数字のペアができた場合は、その数字を屋根の外に追い出すことができます。ペアになれなかった数字はルートの中に残します。
- √(a × a × b) = a√b(例: √12 = √(2 × 2 × 3) = 2√3 )
※掛け算の途中で、あらかじめ中身を小さく分解してペアを作っておくと、大きな数字にならずに計算が楽になります。
4.外の数字は外どうし、中身は中身どうしで計算する
ルートのない普通の数字(整数)と、ルートのある数字が混ざっている計算では、掛け算できる相手が決まっています。混ざり合って中に入り込むことはできません。
- 整数 × ルート: 横にそのままくっつける。文字式の計算と同じ。(例: 3 × √2 = 3√2 )
- 全部混ざった掛け算: 「外の数字どうし」「中の中身どうし」をそれぞれ掛け算する。(例: 2√3 × 5√2 = 10√6 )
- 分母の有理化: 分数の下にルートがあるときは、まだ計算の途中です。分母にあるルートと同じものを、上(分子)と下(分母)の両方に掛け算して、下のルートを消し去りましょう。最後に普通の数字どうしで約分ができるかどうかのチェックを忘れないようにしてください。(例: 3 / √2 = (3 × √2) / (√2 × √2) = 3√2 / 2 )
即時判定クイズ!理解度をチェックしよう
Q1. 計算をしなさい: √2 × √5
🙅 残念!違います
ワンポイント解説:ルートどうしの掛け算は「屋根を一つにして中身をそのまま掛けるだけ」です。2 × 5 = 10 なので、屋根の中に10を入れましょう。
🙆 正解!素晴らしい!
ワンポイント解説:その通り!中身をそのまま掛け合わせて √10 になります。バッチリです!
Q2. 計算をしなさい: √3 × √6
🙅 残念!もう一歩!
ワンポイント解説:そのまま掛けると √18 になりますが、18は 9 × 2 、つまり「3 × 3 × 2」に分解できます。3のペアを屋根の外に出して変身させましょう!
🙆 正解!完璧です!
ワンポイント解説:√18 にしたあと、中身に「3×3」のペアを見つけて外に出せましたね。最初から √6 を √2 × √3 に分解してペアを見つける方法でも解けます。
Q3. 分母を有理化しなさい: 5 / √5
🙅 残念!あと少し!
ワンポイント解説:上と下に √5 を掛けると 5√5 / 5 になりますが、外にある普通の数字の「5」どうしは約分ができます。最後の仕上げを忘れずに!
🙆 正解!お見事!
ワンポイント解説:上と下に √5 を掛けて 5√5 / 5 にしたあと、分母と分子の「5」をきれいに約分して √5 にできました。素晴らしいです!
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