レンツの法則を攻略!磁石の動きをジャマする「あまのじゃく」な力の正体
目次
【物理解説】変化が大嫌い?磁石の動きをジャマする「レンツの法則」
1. 近づくと逃げ、離れると追う「あまのじゃく」
ミライ君は、磁石とコイルを使った実験をしています。
「あれ?磁石をコイルに近づけると検流計の針が右に振れるのに、遠ざけると左に振れるぞ。電流の向きがコロコロ変わってややこしいなぁ。覚え方はないのかな?」
そこへ、佐藤先生がやってきました。
「ケンタ君。コイルっていうのはね、とっても『あまのじゃく』な性格をしているんだよ。変化を嫌って、いつも反対のことをしようとするんだ」
コイルは「今のまま」がいい!
ミライくん
佐藤先生!コイルが「あまのじゃく」ってどういう意味ですか?
佐藤先生
いいかい。コイルはね、自分の周りの磁石の力(磁束)が変化するのをものすごく嫌がるんだ。だから、外から磁石が近づいてくると「来るな!」って押し返そうとするし、逆に磁石が離れていくと「行かないで!」って引き止めようとするんだよ。
ミライくん
ええっ、わがままですね(笑)。でも、どうやって磁石を押し返したり引き止めたりするんですか?
佐藤先生
そこで「電流」の出番だ。コイルに電流が流れると、コイル自体が磁石になるよね?コイルは自分自身が磁石になって、相手の磁石をジャマする磁力を生み出すんだ。これを「レンツの法則」というんだよ。
① 磁石が近づくとき(押し返す!)
佐藤先生
例えば、コイルの上からN極を近づけるとしよう。コイルはN極が来るのを嫌がって、上に「N極」を作って押し返しようとする。磁石の同じ極同士は退け合うからね。
ミライくん
なるほど!コイルの上がN極になるように電流を流すんですね。
② 磁石が遠ざかるとき(引き止める!)
佐藤先生
じゃあ、近づいていたN極をパッと遠ざけたらどうなるかな?
ミライくん
えーっと……。コイルは変化が嫌いだから、今度は「行かないで!」ってなりますよね?N極を引き止めるためには、コイルの上が「S極」になればいいんだ!
佐藤先生
大正解!磁石の違う極同士は引き合うからね。こうやって、磁石の動きを「ジャマする方向」にコイルが磁石になろうとして、そのために電流が流れる。これがレンツの法則の正体だよ。
3. 結論:これだけ見れば明確に理解できる!
レンツの法則で電流の向きを答えるときは、以下のステップで考えれば100%間違えません。
本日の重要ポイント
- コイルは「変化をジャマする」あまのじゃく!
- 近づく磁石は「同じ極」を作って押し返す。
- 遠ざかる磁石は「逆の極」を作って引き止める。
- 電流の向きは「右手の法則」でチェック!
- 親指をコイルが作る磁界の向き(N極側)に向ける。
- 残りの4本の指が巻く方向が、流れる電流の向き!
- エネルギー保存の法則が背景にある!
- 勝手に加速したりしないよう、自然界はブレーキをかける仕組みになっているんだ。
ミライくん
「押し返すか、引き止めるか」を考えてから、右手の指を巻けばいいんですね。これならテストでも迷わずに済みそうです!
佐藤先生
その通り。物理は「なぜその向きになるのか」という理由(ルール)がわかれば、暗記しなくて済むようになるよ。
理解度チェック問題
問1. コイルにN極を「近づけた」とき、コイルの磁石に近い側は何極になる?
問2. コイルからS極を「遠ざけた」とき、コイルの磁石に近い側は何極になる?
問3. 磁石を速く動かすと、流れる誘導電流の大きさはどうなる?
