【化学】化学反応式の書き方・作り方を徹底解説!数合わせのコツをパズルで理解
理科室の机に広げられた教科書には、アルファベットと数字が並んだ複雑な式が書かれています。ミライくんは、それを見て深いため息をつきました。
化学反応式って何のためのもの?
ミライくん
佐藤先生、この化学反応式っていうのが全然わからないんです。HとかOとか数字がいっぱい並んでいて、まるでおまじないみたいで。
佐藤先生
ミライくん、そう難しく考えなくて大丈夫だよ。化学反応式っていうのは、実験で起きたことを「誰にでもわかるように記録したレシピ」のようなものなんだ。
ミライくん
レシピですか。料理を作る時の手順みたいなものってことですか。
佐藤先生
その通り!例えば、水素と酸素を混ぜて水を作る実験をレシピにすると、「水素 + 酸素 → 水」となるよね。化学反応式は、この言葉を化学式という記号に書き換えて、さらに「材料の数」をぴったり合わせたものなんだよ。
左右の数は「数合わせパズル」
ミライくん
でも先生、ただ書き換えるだけじゃなくて、式の前に大きな数字がついたりしますよね。あれが一番ややこしいんです。
佐藤先生
そこが化学反応式の最大のポイントだね。化学の世界には「反応の前後で、原子の数は勝手に増えたり減ったりしない」という絶対的なルールがあるんだ。これを「質量保存の法則」と呼ぶんだけど、要はパズルのピースの数が左右で同じじゃなきゃいけないんだよ。
ミライくん
パズル……。左側にあるピースの数と、右側にあるピースの数を同じにするってことですね。
佐藤先生
正解!例えば「水の合成」で考えてみよう。
左側(反応前)に水素分子(H2)と酸素分子(O2)がある。
右側(反応後)には水分子(H2O)ができる。
ここで、酸素の数に注目してごらん。左側には「O」が2個あるのに、右側のH2Oの中には「O」が1個しかないよね。
ミライくん
あ、本当だ。1個足りないです。
佐藤先生
原子は魔法みたいに消えたりしないから、これじゃレシピとして不成立なんだ。だから、右側の「水」をまるごと2個に増やして、酸素の数を2個に合わせる。すると今度は水素の数が足りなくなるから、左側の水素も増やして……という風に調整していくんだよ。
化学反応式を書く4つのステップ
ミライくん
先生、自分で書くときのコツはありますか。
佐藤先生
よし、どんな物質でも書けるようになる「4ステップ」を教えるね。
ステップ1:反応するもの(左)と、できるもの(右)を言葉で並べて、矢印で結ぶ。
(例:酸化銀 → 銀 + 酸素)
ステップ2:言葉をすべて「化学式」に書き換える。
(例:Ag2O → Ag + O2)
ステップ3:左側と右側で、原子の数を種類ごとに数える。
(例:左にAgが2個、右に1個。左にOが1個、右に2個。バラバラだね)
ステップ4:化学式の「前」に数字(係数)を書いて、左右の数を一致させる。
(例:2Ag2O → 4Ag + O2)
ステップ1:反応するもの(左)と、できるもの(右)を言葉で並べて、矢印で結ぶ。
(例:酸化銀 → 銀 + 酸素)
ステップ2:言葉をすべて「化学式」に書き換える。
(例:Ag2O → Ag + O2)
ステップ3:左側と右側で、原子の数を種類ごとに数える。
(例:左にAgが2個、右に1個。左にOが1個、右に2個。バラバラだね)
ステップ4:化学式の「前」に数字(係数)を書いて、左右の数を一致させる。
(例:2Ag2O → 4Ag + O2)
ミライくん
ステップ4が一番難しそうです。化学式の途中に数字を入れちゃダメなんですか。
佐藤先生
それは絶対ダメだよ!例えば「H2O」の真ん中に数字を入れて「H22O」にしたりしたら、それはもう水じゃなくて別の物質になっちゃう。レシピで言えば「卵を2個使う」のを「卵の黄身を2個に増やす」に変えちゃうようなものだね。物質そのものの形は変えずに、その物質が「何セットあるか」だけを前の数字で調整するんだ。
ミライくん
なるほど。セット数を増やすのはいいけど、中身を改造しちゃいけないってことですね。
矢印は「=」じゃない?
ミライくん
先生、どうして「=」じゃなくて矢印を使うんですか。数学みたいに「=」のほうがしっくりくる気がします。
佐藤先生
いい質問だね。矢印を使うのは、反応が進む「向き」を表しているからなんだ。左の材料から右の完成品に向かって変化が起きたよ、という時間の流れを示しているんだよ。
ミライくん
時間の流れ……。確かに、料理のレシピも「材料 = 完成品」とは書かずに、手順を矢印で書きますもんね。
佐藤先生
その感覚でOKだよ。化学反応式が完成したとき、左右の原子の数がぴったり合っているのを見ると、パズルが解けたみたいでスッキリするはずだよ。
ミライくん
確かに。最初はおまじないに見えたけど、ルールがわかれば数合わせのゲームみたいに思えてきました。
佐藤先生
その調子!まずは教科書に出てくる有名な式から、左右の数を数える練習をしてみよう。
結論:化学反応式の書き方とルール
今回の内容をまとめると、化学反応式をマスターするためのポイントは以下の3つです。
1. 化学反応式は、左側に「反応物」、右側に「生成物」を書き、矢印で結ぶ。
これは物質の変化を記録した「レシピ」であり、反応が進む向きを示しています。
2. 左右で原子の数は絶対に変わらない。
「左側にある原子の種類と数」と「右側にある原子の種類と数」は、必ず一致させなければなりません(数合わせパズルのルール)。
3. 数字を書き込めるのは化学式の「前」だけ。
原子の数を合わせるために、化学式の右下の数字を変えたり、間に数字を入れたりしてはいけません。物質のセット数(係数)だけで調整します。
「左右の原子の数を、物質の形を変えずに合わせる」。これさえ守れば、どんな難しい式も必ず書けるようになります。
理解度チェッククイズ
問1. 化学反応式を作るとき、左側と右側で必ず同じ数に合わせなければならないものはどれですか?
問2. 原子の数を合わせるために、数字(係数)を書き込んでも良い場所はどこですか?
問3. 化学反応式で「=」ではなく「矢印(→)」を使うのはなぜですか?
