なぜ英語の形容詞には過去形がないの?「シール」でわかる文法の仕組み

英語の形容詞に過去形がない理由を知ろう!

ミライくん ミライくん
ねえ、佐藤先生。ちょっと英語を勉強してて不思議に思ったことがあるんですけど。
佐藤先生 佐藤先生
どうしたんだい、ミライくん。
ミライくん ミライくん
動詞には「昨日走った」なら「ran」みたいに過去形があるじゃないですか。でも、「忙しい」っていう形容詞の「busy」には過去形がないですよね?昨日のことでも「I was busy」って「was」を使うだけで、「busied」みたいな形にはならない。これってなんでなんですか?
佐藤先生 佐藤先生
おもしろいところに気づいたね!実はそれ、日本語と英語の「言葉のルール」の違いが原因なんだ。ミライくんは、日本語で「昨日は忙しかった」って言うよね?
ミライくん ミライくん
言いますね。
佐藤先生 佐藤先生
日本語の場合、「忙しい」が「忙しかっ・た」って形を変えて、自分だけで過去のことを表せるんだ。これを専門用語で「活用」って言うんだけど、日本語の形容詞はすごく力持ちで、自分一人で過去になれる。
ミライくん ミライくん
確かに。「昨日は寒かった」とか「おいしかった」とか、最後を変えるだけで過去になります。
佐藤先生 佐藤先生
そう。でもね、英語の形容詞は、日本語の形容詞ほどパワーがないんだ。英語の形容詞は、単なる「写真」とか「シール」みたいなものだと思ってごらん。
ミライくん ミライくん
シール?
佐藤先生 佐藤先生
そう。例えば「busy」というシールには「忙しい状態」っていう絵が描いてあるだけ。そのシール自体には「今」とか「昔」っていう時間を動かす力はないんだよ。
ミライくん ミライくん
じゃあ、どうやって過去のことを伝えるんですか?
佐藤先生 佐藤先生
そこで「be動詞」の出番だ。am、is、are、そして過去形のwas、wereだね。これらは、いわば「時間の土台」なんだ。
ミライくん ミライくん
土台、ですか。
佐藤先生 佐藤先生
そう。「I was busy」を分解すると、「I(私は)」「was(過去にこういう土台の上にいました)」「busy(忙しいというシールの状態で)」という意味になる。過去かどうかを決めるのは、あくまで土台である「was」の役割で、その上に乗っかっている「busy」は形を変える必要がないんだ。
ミライくん ミライくん
なるほど。動詞の「run(走る)」とかは、自分で時間を動かせるから「ran」になれるけど、形容詞はただの状態を表すだけだから、時間の管理はbe動詞に任せちゃってるってことですね。
佐藤先生 佐藤先生
その通り!飲み込みが早いね。もし「busied」なんて言葉を作っちゃうと、英語のルールでは「忙しくさせた」っていう動詞の意味になっちゃうんだ。英語では「動き(動詞)」と「様子(形容詞)」をハッキリ分けていて、時間の変化は「動き」を担当する言葉が引き受けることになっているんだよ。
ミライくん ミライくん
日本語だと形容詞が自分で過去になれちゃうから、つい英語でも形容詞をいじりたくなっちゃうけど、英語の形容詞は「ただの様子」を貼り付けているだけだと思えばいいんですね。
佐藤先生 佐藤先生
正解だ。英語の形容詞は「いつ」という責任を負わない。その責任はすべてbe動詞が取ってくれる。だから、過去であっても未来であっても、形容詞はずっと同じ形のままでいられるんだよ。

結論

英語の形容詞に過去形が存在しない理由は、英語における形容詞の役割が「時間の経過」を表すことではなく、主語の「性質や状態」を説明することに特化しているからです。

英語の文法体系では、時制(今なのか昔なのか)を表す機能は「動詞」が担当します。日本語の形容詞は「美しい→美しかった」のように単独で時制を含ませることができますが、英語の形容詞は単独で文を作る力がありません。

そのため、「昨日~だった」と言いたいときは、時制を表現できる「be動詞の過去形(was / were)」をセットで使い、形容詞はその後に添える形をとります。

  1. 動詞(run, playなど):自分の形を変えて時間を表すことができる。
  2. 形容詞(busy, happyなど):自分では時間を表せないので、be動詞に時間を決めてもらう。

このように、役割分担が明確に決まっているため、英語の形容詞はわざわざ過去形を作る必要がないのです。

チェック問題!

Q1. 「昨日は寒かった」を正しく英語にするとどれ?

Q2. 英語の「形容詞」が持っていない力はどれ?

Q3. 英語で時間を表す(時制を決める)担当はだれ?

ミライ・キャリアアカデミー(MCA)では、英語の「なぜ?」を根本から理解し、
一生モノの英語力を身につけるための個別指導を行っています。