古文の最強助動詞「べし」をマスターしよう!
佐藤先生
ミライくん、こんにちは。今日は古文の勉強をしようか。古文の中で一番と言っていいほどよく出てくる、最強の助動詞「べし」についてだよ。 \uD83D\uDCDD
ミライくん
先生、こんにちは。出ましたね「べし」。これ、意味がたくさんありすぎて、いつもテストでどれを選べばいいか分からなくなっちゃうんです。推量とか、意志とか、可能とか……。 \uD83E\uDD14
佐藤先生
そうだよね。教科書には「スイカトメテ」なんていう覚え方も載っているけれど、ただ呪文のように暗記してもなかなか使いこなせない。でもね、ミライくん。「べし」の正体は、実はたった一つのイメージでつかめるんだよ。 \uD83D\uDCA1
ミライくん
たった一つ?それなら僕にも覚えられそうです。
佐藤先生
ずばり、「べし」の核となるイメージは「当然そうなるはずだ!」という強い気持ちなんだ。例えば、坂道をボールが転がっていったら、一番下まで行くのは「当たり前」だよね?そんなふうに、話し手が「絶対にそうなるに決まっている」と確信しているときに使うのが「べし」なんだ。 \u26BD
ミライくん
なるほど。強い確信……。でも、そこからどうして「スイカトメテ(推量・意志・可能・当然・命令・適当)」なんてたくさんの意味に分かれるんですか?
佐藤先生
いい質問だね。それはね、その「当然そうなるはずだ!」というパワーが、どっちを向いているかによって呼び方が変わるだけなんだ。例えば、ミライくんが自分のこれからの行動について「当然こうするはずだ!」って言ったら、それはどういう意味になるかな?
ミライくん
自分のことだから……「よし、絶対にやるぞ!」っていう、自分の「意志」になりますね。
佐藤先生
その通り。それが「意志」の意味だよ。じゃあ、目の前にいる相手に対して「当然こうするはずだ!」って、強い力で押しつけたら? \uD83D\uDCAA
ミライくん
それは……「やりなさい!」っていう「命令」に近い気がします。
佐藤先生
正解!それが「命令」や「適当(~するのがよい)」という意味になるんだ。じゃあ、今度は自分や相手じゃなくて、明日の天気とか、自分ではコントロールできない世の中のことについて「当然こうなるはずだ!」って予測したら? \u2600\uFE0F
ミライくん
それは「きっとこうなるだろう」っていう「推量」ですね。
佐藤先生
完璧だよ、ミライくん。つまり、「べし」という一つの強いエネルギーが、自分に向かえば「意志」、相手に向かえば「命令」、世の中の出来事に向かえば「推量」って呼ばれるだけなんだ。根っこは全部「当然そうなる!」っていう強い気持ちなんだよ。 \u2728
ミライくん
そう考えると、バラバラだった意味が全部つながって見えてきました。でも先生、もう一つ「可能」っていう意味もありますよね?「~できる」っていう。これはどうつながるんですか?
佐藤先生
これも同じだよ。例えば、プロの料理人が「この材料なら、美味しい料理が作れるはずだ」と言うとするよね。これは「当然作れる」という確信があるからこそ言えることだよね。だから「~できるはずだ」という「可能」の意味が生まれたんだ。 \uD83C\uDF73
ミライくん
なるほど。「当然できる」から「可能」なんですね。あ、先生、でも古文を読んでいて、どの意味で訳せばいいか迷ったときはどうすればいいですか?
佐藤先生
基本のルールを教えるね。まず、主語を見てごらん。主語が「私(一人称)」なら「意志」になりやすい。主語が「あなた(二人称)」なら「命令・適当」になりやすい。そして、主語が「彼・彼女や物(三人称)」なら「推量・当然」になりやすいんだ。
ミライくん
主語で判断するんですね。私なら「~しよう」、あなたなら「~せよ・~するのがよい」、それ以外なら「~だろう・~はずだ」という感じですか。
佐藤先生
その通り。ただ、古文は主語が省略されていることが多いから、文脈を読み取る力も大事だよ。でも、迷ったら「~はずだ」と心の中で訳してみてごらん。だいたいの意味は通じるはずだよ。
ミライくん
あ、本当だ。「~するはずだ」って、すごく便利な言葉ですね。
佐藤先生
そうだよね。現代語でも「明日は雨が降るはずだ(推量)」とか「君がやるはずだ(命令・適当)」とか「僕がやるはずだ(意志)」って、全部言えるもんね。
ミライくん
面白いです。現代語の感覚と変わらないんですね。あと、先生。「べし」の活用も難しくないですか?「べから、べかり、べく……」って。
佐藤先生
活用は、実は形容詞の「美しい」とかと同じ仲間なんだよ。「べく・べから/べく・べかり/べし/べき・べかる/べけれ/○」という形だね。特に「べき」という形は現代でも「すべきこと」なんて使うから、なじみがあるはずだよ。 \uD83D\uDCD7
ミライくん
確かに、「べき」はよく使います。活用も形容詞と同じだと思えば、新しく覚えることは少なくて済みそうです。
佐藤先生
その意気だよ。古文は一見難しそうに見えるけれど、言葉の「中心にある気持ち」をつかんでしまえば、ぐっと身近に感じられるようになるんだ。
ミライくん
先生、ありがとうございます。「べし」が全然怖くなくなりました。テストでも「当然そうなる!」っていうイメージで乗り切ってみます! \uD83D\uDE0A
佐藤先生
よし、じゃあ最後に、これまで話したことをスッキリまとめておこう。
助動詞「べし」を理解するためのポイントは、以下の通りです。
1. 基本のイメージ
「べし」の根本的な意味は「当然そうなるはずだ!」という強い確信です。すべての意味はこの強いエネルギーから派生しています。
2. 主要な6つの意味(スイカトメテ)
・推量(すいりょう):きっと~だろう
・意志(いし):~しよう、~するつもりだ
・可能(かのう):~できる、~できるはずだ
・当然(とうぜん):~はずだ、~べきだ
・命令(めいれい):~せよ、~しなさい
・適当(てきとう):~するのがよい
3. 意味の見分け方(主語による判断)
・一人称(私)が主語の場合:意志(~しよう)
・二人称(あなた)が主語の場合:命令・適当(~せよ・~するのがよい)
・三人称(それ以外)が主語の場合:推量・当然(~だろう・~はずだ)
4. 活用と接続
・接続:終止符(ラ変型には連体形)につきます。
・活用:形容詞型の活用をします(べく・べから/べく・べかり/べし/べき・べかる/べけれ)。
古文の中で「べし」に出会ったら、まずは「強い確信」を思い浮かべてください。文脈に合わせて言葉を添えていけば、自然と正しい意味が見えてくるはずです。
確認テスト!「べし」を攻略しよう
Q1. 主語が一人称(私)のとき、「べし」はどの意味になりやすい?
Q2. 「スイカトメテ」の「カ」にあたる意味は?
Q3. 「べし」の根本的なイメージを一言で言うと?
