【数学】一次不定方程式の整数解を攻略!特殊解の見つけ方と解き方の3ステップ
放課後の教室で、ミライくんがノートに書かれた数式を見つめて固まっています。
目次
一次不定方程式の不思議な答え
ミライくん
佐藤先生、この3x + 2y = 10っていう式なんですけど、これって答えが一つじゃないですよね。xが2ならyは2だし、xが4ならyはマイナス1になるし。これ、どうやって「正解」を書けばいいんですか。
佐藤先生
いいところに気づいたね、ミライくん。そういう風に、答えの組み合わせがいくつも考えられる方程式のことを、不定方程式と呼ぶんだ。特に今回のように、xやyが1乗のものを一次不定方程式と言うよ。
ミライくん
不定って、決まっていないってことですか。なんだかモヤモヤしますね。テストで「答えは何?」って聞かれたら、全部書かなきゃいけないんですか。
佐藤先生
全部書くのは無理だよ、ミライくん。だって、答えは無限にあるんだから。だから、文字を使って「全ての答え」を表現する方法をマスターするのが、今日の目標だ。
答えの「種」を見つけるところから始めよう
ミライくん
無限にある答えをどうやって全部書くんですか。
佐藤先生
まずは、どんな数字でもいいから、とりあえず式が成り立つ組み合わせを一つだけ見つけるんだ。これを特殊解、つまり「答えの種」と呼ぼう。
ミライくん
3x + 2y = 10なら、さっき僕が見つけたx = 2, y = 2でいいんですか。
佐藤先生
完璧だ。それが種になる。次に、この元の式の下に、その種を代入した式を書いてみるんだ。
元の式:3x + 2y = 10
種を代入:3 × 2 + 2 × 2 = 10
この二つの式を引き算してみよう。
ミライくん
上から下を引くと、右側の10引く10はゼロになりますね。
左側は、3(x - 2) + 2(y - 2) = 0ですか。
佐藤先生
その通り。ここからが魔法の時間だ。2(y - 2)を右側に引っ越してみよう。
すると、3(x - 2) = -2(y - 2)になるね。
ミライくん
左側は3の倍数で、右側はマイナス2の倍数。イコールで結ばれているってことは、同じ数字にならなきゃいけないんですよね。
佐藤先生
鋭い!3と2はお互いに割り切れない数字(互いに素)だから、左側の(x - 2)は、右側にある「2」という数字をどこかに持っていなきゃいけない。つまり、(x - 2)は2 × k(kは整数)と書けるはずなんだ。
ミライくん
なるほど。(x - 2) = 2kなら、x = 2k + 2ってことですね。
佐藤先生
その通り。これを式に戻して計算すると、(y - 2)の方は-3kになるから、y = -3k + 2になる。このkに好きな整数を入れれば、無限にある答えが全部作れるんだ。
ミライくん
kが0ならさっきの(2, 2)だし、kが1なら(4, -1)になる。すごいです、これ一組で全部カバーできてる
答えの種が見つからない時はどうする
ミライくん
先生、さっきは「種」がすぐに見つかりましたけど、143x + 29y = 1みたいな、数字がでっかい時はどうすればいいんですか。こんなの勘じゃ見つかりません。
佐藤先生
確かに、それは厳しいね。そんな時に役立つのが「ユークリッドの互除法」というテクニックだ。大きな数字を割り算して、どんどん小さくしていくんだよ。
ミライくん
割り算ですか。
佐藤先生
そう。143を29で割ると、商が4であまりが27だよね。
143 = 29 × 4 + 27
次に、割った数の29を、あまりの27で割る。
29 = 27 × 1 + 2
さらに、27を2で割る。
27 = 2 × 13 + 1
ほら、最後に「1」が出てきただろう。
ミライくん
この「1」が大事なんですか。
佐藤先生
この式を逆向きにたどっていくと、あのでっかい143と29を組み合わせて「1」を作る方法が見えてくるんだ。これを代入して戻していくと、不思議なことに「種」が見つかるんだよ。
ミライくん
パズルみたいですね。面倒くさいけど、これなら絶対に見つかる。
佐藤先生
他にも、係数が小さい方の文字について解く方法もあるよ。例えば29y = -143x + 1にして、右側を29で割ったあまりで整理していくんだ。これを「合同式的な考え方」と言うんだけど、計算に慣れてくるとこっちの方が早いかもしれない。
結論:一次不定方程式を解くための3ステップ
ミライくん、今日の話をまとめるよ。どんなに難しい一次不定方程式が出てきても、このステップを順番に踏めば大丈夫だ。
ステップ1:まずは「答えの種(特殊解)」を一組見つける
数字が小さければ勘で見つけてOK。数字が大きくて手も足も出ないときは、ユークリッドの互除法を使って、あまりを追いかけながら「1」を作る式を逆算しよう。
ステップ2:元の式と代入した式を引き算する
ax + by = c と a × (種x) + b × (種y) = c を引き算して、a(x - 種x) = -b(y - 種y) という形を作る。
ステップ3:倍数の関係を利用して全解答を文字で表す
a と b が互いに素であることを確認して、x - 種x = bk と置く。そこから x と y をそれぞれ k を使った式に変形すれば完了だ。
一次不定方程式は、一見すると「答えがバラバラで掴みどころがない」ように見えるけれど、実は一つの種さえ見つければ、あとは規則正しく並んでいる整数の列なんだ。このリズムを掴めば、もう怖くないよ。
ミライくん
先生、なんだか整数の並びが綺麗に見えてきました。これ、もっと練習してパズルみたいにスラスラ解けるようになりたいです。
佐藤先生
その意気だ。次は、この考え方を使って「17で割ると3余り、13で割ると2余る数は何か」という文章題にも挑戦してみようか。これも不定方程式の仲間なんだよ。
理解度チェッククイズ
問1. 一次不定方程式 4x + 3y = 1 の「答えの種(特殊解)」として正しいものはどれ?
問2. 方程式 5(x - 1) = -2(y - 3) から x を整数 k で表すとき、正しい形はどれ?
問3. 係数が大きすぎて特殊解が見つからないときに使う、割り算を繰り返すテクニックの名前は?
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