等式の変形を攻略!「お着替え」と「シーソー」のイメージで解き方がわかる

「等式の変形」を攻略!式の「お着替え」をマスターしよう

ミライくん、今日は数学の「等式の変形」について一緒にやっていこうか。
等式の変形……。あの、「xについて解きなさい」とか言われるやつですよね。正直、何をすればいいのかさっぱりで、いつも適当に数字を動かして間違えちゃうんです。
ははは、そうだよね。パズルみたいに見えるけど、ルールが分からないと迷子になっちゃう。でもね、等式の変形っていうのは、実は「お着替え」と同じんだよ。
お着替え? 数学なのにですか?
そう。例えば、ミライくんが「今日は主役になりたいな」と思ったら、一番目立つ服を着るよね。等式の変形も、「今回の主役はこの文字です!」って決めて、その文字が一番スッキリ見えるように周りのものを整理してあげる作業なんだ。
主役を決める……。例えば、2x + y = 10 を「yについて解け」って言われたら、yが主役ってことですか?
その通り!yを主役にするっていうのは、最終的に「 y =(残りのもの全部)」という形にすることなんだ。今はyの横に 2x がくっついているよね。これが邪魔なんだ。
邪魔なものを消せばいいんですね。でも、勝手に消しちゃダメですよね?
ここで一番大事なルールを教えるよ。等号(=)っていうのは、シーソーの真ん中だと思ってごらん。左側と右側がピッタリ釣り合っている状態だ。
シーソー……。あ、左に 2x があるなら、それを消すために右に持っていくんでしたっけ?
惜しい!「持っていく」というよりは、シーソーのバランスを保ったまま、邪魔なものを消すんだ。左側にある +2x を消すには、どうすればいい?
2x を引けばゼロになります。
正解!でも、左側からだけ 2x を引くと、シーソーがガタンと傾いちゃうよね。だから、右側からも同じように 2x を引いてあげるんだ。
あ、そうか!両方から引けば釣り合ったままですね。
左:2x + y - 2x = y
右:10 - 2x
だから、y = 10 - 2x になるんだ!
素晴らしい!これが等式の変形の基本、「移項(いこう)」の正体だよ。符号を逆にして反対側に飛び越えるように見えるけど、本当は「両方に同じことをしている」だけなんだ。
なんだ、意外と単純ですね。じゃあ、3x = 12 を「xについて解く」場合はどうするんですか? 3を引けばいいんですか?
そこが間違いやすいポイントだね。3x っていうのは、「 3 × x 」のことだよね。足し算でくっついているんじゃなくて、掛け算の「ボンド」で強力にくっついているんだ。
あ、掛け算を消すには……割り算ですか?
その通り!「 3 × 」を消すには、3で割ってあげればいい。もちろん、シーソーのルールを忘れないでね。
両方を3で割るから、
左:3x ÷ 3 = x
右:12 ÷ 3 = 4
だから x = 4 になる。
完璧だね。等式の変形は、この「逆の計算をして邪魔なものを消していく」という手順の繰り返しなんだ。
足し算なら引き算で消す。
引き算なら足し算で消す。
掛け算なら割り算で消す。
割り算なら掛け算で消す。
これだけだよ。
なるほど。じゃあ先生、ちょっと難しいのをやってみてもいいですか?
V = 1/3 Sh という円錐の体積の公式を「hについて解け」って言われたらどうすればいいんですか? 分数が出てくると急に怖くなるんです。
分数は見た目が怖いよね。でも、さっきのルールを思い出して。主役は h だね。hの周りにある 1/3 と S が邪魔だ。まずは 1/3 を消したい。どうする?
1/3 を掛けているから……逆のことをするなら、3を掛ければ消えますか?
大正解!まず両辺に3を掛けてみよう。どうなるかな?
左は 3V になって、右は 1/3 が消えるから 3V = Sh になります。
いいぞ!次は S が邪魔だね。S と h は掛け算でくっついているよ。
掛け算の逆だから、S で割ればいいんだ!
両方を S で割ると、3V / S = h になる。
できたね!最後に主役を左側に持ってくるのがマナーだから、h = 3V / S と書けば満点だ。
わあ、分数があっても、一つずつ「逆の計算」をしていけば解けるんですね。
そうなんだ。複雑に見える問題も、玉ねぎの皮をむくように、外側から邪魔なものを一つずつ消していけばいいだけなんだよ。
先生、もう一つだけ。カッコがあるときはどうすればいいんですか?
S = 1/2 h ( a + b ) みたいな台形の面積の公式です。これを a について解きたいときです。
いい質問だね。カッコがあるときは、無理にカッコを外そうと(分配法則を使おうと)しなくてもいい場合が多いんだ。まずはカッコの外にある「 1/2 」と「 h 」を先に消しちゃおう。
さっきと同じですね。まず2を掛けて 1/2 を消すと、2S = h ( a + b ) になる。次に h で割ると、2S / h = a + b になる。
そこまで来たら、最後はカッコの中身が見えるようになったね。主役の a の隣にいる +b が邪魔だ。
+b を消すには、b を引けばいい!
( 2S / h ) - b = a だから、答えは a = 2S / h - b ですか?
その通り!ミライくん、もう等式の変形のプロだね。
大事なのは「主役を決めること」「逆の計算で邪魔者を消すこと」「シーソーのルール(両辺に同じことをする)を守ること」。この3つだけだよ。
数学がパズルみたいで楽しくなってきました。お着替えをさせてあげる感覚で、主役をスッキリさせてあげればいいんですね。先生、ありがとうございました!

今回の学習のまとめ

等式の変形とは、指定された文字が「主役(=の左側に一人の状態)」になるように、式を整理する作業のことです。以下の手順をマスターすれば、どんな式でも変形できるようになります。

1.主役(解く文字)を確認する
問題文に「xについて解きなさい」とあれば、ゴールは「 x = ~ 」の形にすることです。

2.邪魔なものを「逆の計算」で消す
主役の周りにある数字や文字を、以下のルールで反対側に動かしていきます。
+(足し算)を消すときは、両辺から「引く」
-(引き算)を消すときは、両辺に「足す」
×(掛け算)を消すときは、両辺を「割る」
÷(割り算・分数)を消すときは、両辺に「掛ける」

3.シーソーのルール(等式の性質)を守る
左辺に何かをしたら、必ず右辺にも同じことをします。片方だけ計算を変えることは絶対にできません。

4.分数は先に消すと楽になる
分数がある場合は、分母の数字を両辺に掛けることで、整数だけの式に直してから作業するとミスが減ります。

結論として、等式の変形は「主役以外のものを、反対の計算を使って一つずつ丁寧に取り除いていく作業」です。一気にやろうとせず、一行ずつ確実に「邪魔なもの」を消していくことが、正解への一番の近道となります。

実力チェック!確認テスト

Q1. x + y = 5 を「yについて」解くと?

Q2. 4x = 8 を「xについて」解くために、両辺に何をする?

Q3. S = ah を「hについて」解くと?

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