古文の助動詞「たり」を完全攻略!意味の見分け方と活用を会話で優しく解説

佐藤先生とミライくんの古文マスター対談

佐藤先生 佐藤先生
ミライくん、こんにちは。最近、国語の定期テストや模試の古文はどうかな。何か苦戦しているところはあるかい。
ミライくん ミライくん
先生、こんにちは。実は古文が本当に苦手で、文字を見ているだけで頭が痛くなってくるんです。特にあの「き」とか「けり」とか、文の後ろにくっついている言葉が何を表しているのか、さっぱり分かりません。
佐藤先生 佐藤先生
なるほどね。学校の授業だと、いきなり「文法」として覚えなさいと言われるから、暗記の山に見えて嫌になっちゃうよね。その、文の後ろにくっついている言葉のことを「助動詞」って言うんだけど、これらは古文の世界の登場人物たちが「どんな気持ちで、あるいはどんな状況で」話しているかを教えてくれる、とても大事なヒントなんだ。
ミライくん ミライくん
ヒントですか。でも、種類が多すぎてどれがどれだか混ざっちゃいます。
佐藤先生 佐藤先生
一気に全部をやろうとするから難しく感じるんだよ。今日は、その中でも特によく出てきて、しかも現代の僕たちの言葉とつながりがあって理解しやすい「たり」という助動詞について、じっくりお話ししよう。これさえマスターすれば、古文の文章が一本の映画みたいに頭の中で動き出すようになるよ。
ミライくん ミライくん
「たり」ですか。なんだか、普段使っている言葉でも聞いたことがあるような気がします。
佐藤先生 佐藤先生
その感覚、素晴らしいよ。「〜をしたり、〜をしたり」の「たり」にも近いし、実は現代の「〜ている」や「〜た」の祖先にあたる言葉んだ。まずは、この「たり」が持っている二つの大きな意味を、頭に叩き込もう。それが「存続」と「完了」だ。
ミライくん ミライくん
ぞんぞく、と、かんりょう。うわあ、急に難しい漢字が出てきましたね。これだけでアレルギーが出そうです。
佐藤先生 佐藤先生
ははは、大丈夫。漢字の名前は難しく見えるけれど、中身は小学生でも分かるくらいシンプルだから。まず「存続」から説明するね。存続っていうのは、文字の通り「存在が続いている」ということ。つまり、「ある状態がずーっと続いていること」を指すんだ。現代の言葉で言うなら「〜ている」とか「〜てある」という意味になる。
ミライくん ミライくん
「〜ている」ですか。それなら毎日使っています。「ゲームをしている」とか「テレビを見ている」みたいな感じですか。
佐藤先生 佐藤先生
基本的にはその通りなんだけど、古文の「たり」が表す存続は、特に「ある動作が終わった後の、その状態がずーっと残っている」というニュアンスが強いんだ。例えば、ミライくんが部屋の壁にポスターを貼ったとするよね。ポスターを貼るというアクションは一瞬で終わるけれど、貼り終わった後、ポスターは壁にどうなっているかな。
ミライくん ミライくん
壁に貼ってあります。
佐藤先生 佐藤先生
そう。まさにその「貼ってある」という状態が続いていること、これを古文では「たり」を使って表すんだ。あるいは、お気に入りの帽子を頭に「かぶっている」状態。かぶるという動作はすぐに終わるけれど、その後も頭の上に帽子がある状態が続いているよね。これが「存続」の「たり」だ。
ミライくん ミライくん
なるほど。動きそのものが続いているというよりは、何かが起きた後の「状態」がキープされているイメージですね。
佐藤先生 佐藤先生
その通り、完璧な理解だよ。では、もう一つの意味である「完了」にいこう。完了は分かりやすいよね。言葉の通り「すっかり終わってしまったこと」を表す。現代の言葉で言うと「〜た」とか「〜てしまった」になる。
ミライくん ミライくん
宿題が「終わった」とか、ご飯を「食べてしまった」の「た」ですね。
佐藤先生 佐藤先生
そう。動作がばっちり完了して、過去のものになったことを表すんだ。でも、ここでミライくんは不思議に思わないかい。同じ「たり」という二文字なのに、どうして「〜ている(存続)」と「〜た(完了)」という、違う意味になってしまうんだろうって。
ミライくん ミライくん
確かに。テストの時に、どっちの意味なのか見分けられなくなっちゃいそうです。どうして同じ言葉なんですか。
佐藤先生 佐藤先生
実はね、この二つの意味は、根本では一つの同じイメージから生まれているんだ。「たり」の生まれ故郷を知ると、なぜこの二つの意味になるのかが、すっきりと納得できるよ。古文の「たり」は、もともと「て有り」という二つの言葉がぎゅっと縮まってできた言葉なんだ。
ミライくん ミライくん
て、有り。それが「たり」になったんですか。
佐藤先生 佐藤先生
そう。「て」というのは、何かのアクションをつなぐ言葉。「有り」は、そこに存在するという意味だよね。つまり、「ある動作をして、その状態のままで、ここに存在している」というのが「たり」の本来の姿なんだ。さっきのポスターの例に戻ろう。壁にポスターを「貼りて、有り」。これが縮まって「貼ったり」になる。これを「貼ってある状態が今も続いている」と捉えれば「存続」になるし、「貼り終えた」という事実に注目すれば「完了」になる。表裏一体なんだよ。
ミライくん ミライくん
あ、そうか。一つの出来事を、状態が続いているという目線で見るか、アクションがもう終わったという目線で見るかだけの違いなんですね。
佐藤先生 佐藤先生
その通り。だから、どっちの意味で訳すべきかは、その文に出てくる生き物や物が、今どんな様子なのかを前後のストーリーから想像してあげればいいんだ。
ミライくん ミライくん
ストーリーから想像するんですね。でも、学校のテストだと、文法問題で「次のたりを現代語訳せよ」とか「意味を判別せよ」って直接聞かれますよね。そういう時に、一発で見分けるコツとかはないんですか。
佐藤先生 佐藤先生
もちろんあるよ。古文を読み解くための裏ワザというか、見分け方の公式を教えてあげよう。まずは、その「たり」がくっついている上の言葉、つまり動詞に注目するんだ。
ミライくん ミライくん
上の動詞、ですか。
佐藤先生 佐藤先生
そう。世の中の動詞には、大きく分けて二つの種類がある。一つは「一瞬で終わる動作」の動詞。もう一つは「ずーっと続けられる動作」の動詞だ。例えば、「死ぬ」とか「落ちる」という言葉は、その現象が起きるのは一瞬だよね。逆に、「歩く」とか「泣く」とか「桜が咲く」というのは、ある程度の時間、その動作がずーっと続くよね。
ミライくん ミライくん
確かに。「落ちる」のは一瞬だけど、「歩く」のは長い時間できます。
佐藤先生 佐藤先生
ここがポイントんだ。もし「一瞬で終わる動作」の動詞に「たり」がくっついていたら、それは「存続」になることが多い。例えば、山から紅葉した葉っぱが「落ちたり」と書いてあったとする。落ちるというアクションは一瞬で終わる。ということは、落ちた後の状態がずーっと続いているわけだから、「地面に落ちている」という意味になるんだ。
ミライくん ミライくん
なるほど。一瞬で終わる動きだからこそ、その後の状態が残る。だから「〜ている」という存続になるんですね。
佐藤先生 佐藤先生
そう。じゃあ、逆に「ずーっと続けられる動作」の動詞に「たり」がついたらどうなると思う。例えば、手紙を「書きたり」とか。
ミライくん ミライくん
書くというのは時間がかかる動作ですよね。「書きたり」だと……。書いている、でも良さそうだけど、書き終わった、の方ですか。
佐藤先生 佐藤先生
正解。時間をかけて行う動作に「たり」がつくと、「その動作をずーっとやってきて、ついに仕上がった、完了した」という意味になりやすいんだ。だから「手紙を書いた」とか「書き終えてしまった」と訳すのが自然になる。これが、動詞の性質から見分ける第一のコツだ。
ミライくん ミライくん
動詞が一瞬か、それとも長く続くか。これなら僕でも絵をイメージしながら考えられそうです。
佐藤先生 佐藤先生
もう一つ、強力な決定打となる見分け方があるよ。それは「主語が人間や生き物なのか、それとも物や景色なのか」という点だ。
ミライくん ミライくん
主語に注目するんですか。
佐藤先生 佐藤先生
そう。もし主語が「物」や「景色」で、その様子をじっと眺めているような場面だったら、圧倒的に「存続(〜ている)」の可能性が高いんだ。古文の物語で、貴族の人たちが庭の景色を眺めて歌を詠むようなシーンがよくあるよね。そこで「池に氷が張りたり」と書いてあったとする。主語は「氷」だよね。氷という物は、自分で動いて何かを完了させるわけじゃない。ただそこに、張った状態で存在しているだけだ。だからこれは「池に氷が張っている」という存続で訳すのが大正解になる。
ミライくん ミライくん
あ、景色をカメラでパシャリと写真に撮ったみたいな感じですね。写真に写っているものは動かないから、ずーっとその状態のまま。だから存続なんだ。
佐藤先生 佐藤先生
素晴らしい表現だね。まさに「写真の一コマ」が存続だ。逆に、主語が人間で、その人が何かを一生懸命やっていて「たり」となったら、「よし、やり遂げたぞ」という「完了」の意味になりやすい。「大将軍、敵を攻めたり」だったら、将軍という人間が敵を攻めるアクションを完了したわけだから、「攻めた」になるよね。攻めている状態がずーっと続いているというよりは、戦いの一つの区切りとして「攻め落とした」という完了の意味になる。
ミライくん ミライくん
人間が主語なら、その人が何かをやり遂げた「完了」。景色や物なら、そのままフリーズしている「存続」。これ、すごく分かりやすいです。テストの時に主語を丸で囲んでチェックしてみます。
佐藤先生 佐藤先生
ぜひやってみて。これだけで正解率がグッと上がるよ。さて、意味の聞き分けができるようになったら、次にみんなが躓く関門があるんだ。それが「活用(かつよう)」というやつだね。
ミライくん ミライくん
うわ、出た。あの「未然・連用・終止・連体・已然・命令」っていう呪文みたいな表ですよね。あれを覚えるのが苦痛で仕方ありません。
佐藤先生 佐藤先生
そうだよね。ただのアルファベットの呪文みたいに覚えようとするから嫌になるんだ。でもね、この「たり」の活用は、実はミライくんがよく知っているある言葉の形と全く同じんだよ。さっき、この「たり」はもともと何ていう言葉からできたって言ったか覚えているかい。
ミライくん ミライくん
ええと、確か「て、有り」でしたよね。
佐藤先生 佐藤先生
その通り。後ろにくっついているのは「有り」という動詞なんだ。この「有り」という動詞は、古文の時間に「ラ行変格活用(らぎょうへんかくかつよう)」って習わなかったかな。
ミライくん ミライくん
あ、なんとなく記憶にあります。「あり、をり、はべり、いまそかり」の「あり」ですよね。
佐藤先生 佐藤先生
そう、それ。実は「たり」の活用は、この「あり」の活用と一卵性双生児みたいにそっくりなんだ。ラ行の変格活用は「ら・り・る・れ」という音がベースになっているよね。だから「たり」の活用表も、その頭に「た」をつけるだけで完成しちゃうんだよ。
ミライくん ミライくん
えっ、頭に「た」をつけるだけですか。
佐藤先生 佐藤先生
実際にやってみよう。「あり」の活用は「あら・あり・あり・ある・あれ・あれ」だ。これの頭に全部「た」をつけてごらん。
ミライくん ミライくん
たら、たり、たり、たる、たれ、たれ……。あ、本当だ。なんかリズムが良いですね。
佐藤先生 佐藤先生
そう。だから「たら・たり・たり・たる・たれ・たれ」と口ずさむだけで、活用の形は一瞬で覚えられちゃうんだ。学校の教科書だと、未然形は「たら」、連用形は「たり」、終止形は「たり」、連体形は「たる」、已然形は「たれ」、命令形は「たれ」って書いてあるはずだよ。
ミライくん ミライくん
本当だ。呪文じゃなくて、ただの「あり」の仲間だと思えば、新しく覚えることはほとんどないんですね。少し心が軽くなりました。
佐藤先生 佐藤先生
それは良かった。じゃあ、ここでちょっとした応用編クイズを出してみよう。「たら・たり・たり・たる・たれ・たれ」の中で、一番最後の「たれ」は命令形だよね。でも、よく考えてみて。「〜ている」という状態の継続や、「〜てしまった」という完了の言葉に、「命令」なんてあるのかな。現代語で「宿題を終わってしまえ」とか「壁にポスターが貼ってあれ」って命令するのは、なんだか変じゃないかい。
ミライくん ミライくん
確かに。状態に対して命令するのって、意味が通じない気がします。じゃあ、この命令形の「たれ」って、いつ使うんですか。
佐藤先生 佐藤先生
実はね、この命令形は、普通の命令のために使うことは滅多にないんだ。じゃあ何のためにあるかというと、会話文の中で「〜ていてくれ」という、ちょっとした強い願いや、あるいは和歌(五七五七七の歌)の中で、表現をビシッと強調して終わらせるために使われるんだ。だから、基本的には「こういう形も一応存在しているんだな」くらいに思っておけば、中学生のうちは大丈夫だよ。
ミライくん ミライくん
なるほど、例外的な使い方なんですね。ちょっと安心しました。
佐藤先生 佐藤先生
じゃあ、もう一つ大切なルールを教えるね。この「たり」という助動詞は、どんな言葉の下にでも自由にくっつけるわけじゃないんだ。古文には「接続(せつぞく)」というルールがあって、「この助動詞の上には、この形の言葉を置いてね」という決まりがある。「たり」の場合は、動詞の「連用形(れんようけい)」の下にくっつくというルールがあるんだ。
ミライくん ミライくん
連用形、ですか。また難しい言葉が……。
佐藤先生 佐藤先生
これも簡単。動詞の下に「て」とか「ます」をくっつけるときの形のことだよ。例えば「書く」という動詞なら、「書いて」とか「書きます」って言うよね。この「書い」とか「書き」の形が連用形だ。古文でも同じで、「書く」の連用形は「書き」になる。だから、その下に「たり」がついて「書きたり」となるんだ。
ミライくん ミライくん
なるほど。「書いて、有り」が縮まって「たり」になったんだから、もともと「て」につながる形、つまり連用形にくっつくのは当たり前ですね。
佐藤先生 佐藤先生
素晴らしい。その気づきは天才的だよ。言葉の成り立ちを知っていれば、接続のルールも暗記しなくていいんだ。「て」につながる形だから連用形。その通りなんだ。
ミライくん ミライくん
なんだか、バラバラだったパズルのピースが、どんどん繋がっていく感じがします。
佐藤先生 佐藤先生
その調子で、実際の古文の文をいくつか見ながら、一緒に練習してみようか。例えば、こんな文があったとする。「門(かど)に馬の立ちたり」さあ、この「たり」の意味は、存続と完了のどちらだろう。さっき教えたヒントを使って考えてみて。
ミライくん ミライくん
ええと、まずは主語を見ます。主語は「馬」ですね。馬は生き物だけど、ここでは門のところに「立っている」のかな。次に動詞を見ます。動詞は「立つ」ですね。立つという動作は、一度立ち上がったら、そのあとは「立っている状態」がずーっと続きます。一瞬のアクションの後の状態キープだから……。分かりました。これは「存続」です。訳し方は「門に馬が立っている」になります。
佐藤先生 佐藤先生
大正解。完璧だよ。馬が門のところにずーっと佇んでいる景色が、写真のように浮かんでくるよね。じゃあ、次の文はどうかな。「風、吹きたり」これの「たり」はどうだろう。
ミライくん ミライくん
主語は「風」ですね。動詞は「吹く」。吹くというのは、さっきの「歩く」と同じで、ある程度の時間ずーっと続けられる動作です。風がずーっと吹いてきて、それが「たり」になった。長く続く動作の「たり」だから……これは「完了」ですか。
佐藤先生 佐藤先生
その通り。よく見抜いたね。風がびゅうと吹いた、あるいは風が吹いてしまった、という一つの出来事の完了を表しているんだ。じゃあ、もう一つだけ、ちょっとひっかけ問題をやってみよう。「桜の花、散りたり」これはどうかな。
ミライくん ミライくん
主語は「桜の花」で、物というか植物ですね。動詞は「散る」。花が散る瞬間は一瞬です。木から離れて地面に落ちる。ということは、一瞬で終わる動作だから、その後の状態が続いているはず。だから、存続で「桜の花が散っている」ですか。
佐藤先生 佐藤先生
うーん、惜しい。実はこれは、前後の文脈によって両方の可能性があるんだけど、一般的には「完了」で「桜の花が散ってしまった」と訳すことが多いんだ。
ミライくん ミライくん
ええ、どうしてですか。一瞬で終わる動作なのに。
佐藤先生 佐藤先生
良い疑問だね。さっきのポスターの例を思い出してごらん。ポスターは壁に「貼ってある」状態が目に見えて残るよね。でも、桜の花が「散る」という動作が終わった後、木の上には何が残っているかな。
ミライくん ミライくん
あ、木の上には何もなくなっちゃいますね。葉っぱだけになっちゃう。
佐藤先生 佐藤先生
そうなんだ。花が散るという動作が終わったとき、その木にはもう花が存在していない。だから「散っている状態が木に残っている」とは言えないんだ。地面に「散り敷いている」という意味なら存続になるけれど、単に「散りたり」と書かれている場合は、「すっかり散ってしまった」という完了の意味になることが多い。このように、言葉のパズルだけでなく、「今、目の前で何が起きているか」というイメージを膨らませることが、古文では一番大切なんだよ。
ミライくん ミライくん
なるほど。機械的に公式に当てはめるだけじゃなくて、ちゃんと頭の中でアニメーションを再生しなきゃいけないんですね。でも、ただの暗記よりずっと面白いです。
佐藤先生 佐藤先生
そう言ってもらえると嬉しいな。古文は、大昔の人が書いたメッセージだからね。彼らも僕たちと同じように、景色を見て綺麗だなと思ったり、何かが終わってホッとしたりしていたんだ。その気持ちを伝えるために、この「たり」という言葉を使っていたんだよ。
ミライくん ミライくん
なんだか、昔の人が急に身近に感じられてきました。今日の話をまとめると、「たり」は「て有り」からできていて、状態が続いている「存続」と、物事が終わった「完了」の二つの意味がある。見分けるときは、動詞の性質や、主語が人間か景色か、 tenderlyそして何より頭の中のイメージが大事、ということですね。
佐藤先生 佐藤先生
その通り。そこまで整理できていれば、もう模試や定期テストの「たり」の問題で怖がることは何もないよ。自信を持って問題に取り組んでみてね。
ミライくん ミライくん
はい。まずは次のテストで「たり」が出てくるのを楽しみにして、しっかり復習してみます。先生、ありがとうございました。

結論

1. 根本的な成り立ちと接続

助動詞「たり」は、接続助詞「て」にラ変動詞「あり」が結びついた「てあり」が変化した言葉です。そのため、動詞の連用形の下に接続します。

2. 活用の形

ラ変動詞「あり(あら・あり・あり・ある・あれ・あれ)」の活用をそのまま引き継いでいるため、頭に「た」をつけるだけで覚えることができます。

  • 未然形:たら
  • 連用形:たり
  • 終止形:たり
  • 連体形:たる
  • 已然形:たれ
  • 命令形:たれ

3. 二つの主要な意味と見分け方

「たり」には「存続」と「完了」の二つの意味があり、前後の文脈や動詞・主語の性質から判別します。

存続(現代語訳:〜ている、〜てある)

  • 意味:ある動作が行われた結果、その状態がそのまま継続していることを表します。
  • 見分け方:主語が「物」や「景色」である場合や、「一瞬で終わる動作の動詞(例:立つ、落ちるなど)」にくっついている場合は、存続の意味になりやすいです。

完了(現代語訳:〜た、〜てしまった)

  • 意味:ある動作が完全に終了したことを表します。
  • 見分け方:主語が「人間」であり、その人が何かをやり遂げた場面や、「時間の幅がある動作の動詞(例:書く、攻めるなど)」にくっついている場合は、完了の意味になりやすいです。

チェック問題

【第1問】 助動詞「たり」は、動詞の何形にくっつく(接続する)でしょうか?

「て有り」の「て」につながる形を思い出そう!動詞の下に「て」をつなげるときの形、つまり「連用形」にくっつくのが正解です。

【第2問】 「壁に画(え)を掛けたり」の「たり」は、存続・完了のどちらの意味が自然でしょうか?

「掛ける」という動作のあと、絵が壁にどうなっているかを想像してみましょう。写真にパシャリと撮ったように、その状態がキープされていますね。したがって「存続」が正解です。

【第3問】 助動詞「たり」の連体形は、次のうちどれでしょうか?

「たら・たり・たり・たる・たれ・たれ」のリズムを思い出しましょう。4番目の「名詞(体言)につなぐ形」である連体形は「たる」が正解です。

定期テスト・模試対策の古文を完全攻略したいあなたへ
ミライ・キャリアアカデミーでは、一人ひとりの「つまづきポイント」に寄り添い、基礎から丁寧に指導しています。古文の助動詞はもちろん、苦手科目をワクワクする得意科目に変えていきませんか?