【理科】国語辞典でわかる!水圧の仕組みと浮力が生まれる本当の理由を徹底解説

耳がキーンとなる理由から浮力の謎まで!水圧のすべてを解き明かす対話授業

佐藤先生 佐藤先生

ミライくん、これから理科のテストでもよく狙われる、水圧というテーマについて一緒に勉強していこう。水圧って言葉、これまでに聞いたことはあるかい。

ミライくん ミライくん

水圧ですか。うーん、言葉は聞いたことがあります。プールで深く潜ったときに、耳がキーンと痛くなるやつですよね。あれが水圧のせいだって、友達が言っていました。

佐藤先生 佐藤先生

素晴らしい。まさにその通りだよ。深く潜れば潜るほど、耳が痛くなる。それは、ミライくんの体に大きな水圧がかかっているからなんだ。でも、そもそも水圧って、一体どうして生まれるものなのか、イメージしたことはあるかな。

ミライくん ミライくん

どうしてって言われると……。ただ水の中にいるから、としか言えないです。水が体を押しつけてくる感じはしますけど、何が原因なのかはさっぱりわかりません。

佐藤先生 佐藤先生

そうだよね。目に見えないから不思議に思うのは当然だよ。じゃあ、分かりやすくするために、ちょっと想像してみてほしい。ミライくんの頭の上に、分厚い国語辞典を1冊載せたとしよう。どう感じるかい。

ミライくん ミライくん

国語辞典ですか。まあ、ちょっと重いなと感じるくらいですかね。

佐藤先生 佐藤先生

じゃあ、その国語辞典を、頭の上に10冊、20冊と、どんどん積み上げていったらどうなる。

ミライくん ミライくん

うわ、それは勘弁してください。めちゃくちゃ重くて、首が押しつぶされそうになりますよ。

佐藤先生 佐藤先生

そうだよね。その「押しつぶされそうになる重み」の正体は、国語辞典の重さ、つまり地球が国語辞典を引っ張る重力だ。実は、水圧もこれと全く同じ仕組みんだよ。ミライくんがプールに潜っているとき、ミライくんの頭の上には、たくさんの水が存在している。その水の重さが、ミライくんの体を上からギューギューと押しつけているんだ。これが水圧の正体なんだよ。

ミライくん ミライくん

えっ、水の重さなんですか。水ってサラサラしているから、重さなんてあんまり意識したことがなかったです。

佐藤先生 佐藤先生

お風呂に入ったり、コップの水を飲んだりするときは軽く感じるかもしれないね。でも、バケツに水をいっぱいに汲むと、持ち上げるのが大変なくらい重くなるだろう。プールや海には、それこそ何トン、何万トンという想像もつかないくらいの大量の水があるんだ。深く潜れば潜るほど、自分の頭の上に載っかる水の量が増えていく。だから、深く潜るほど重みが増して、耳が痛くなるんだよ。

ミライくん ミライくん

なるほど。国語辞典をたくさん積み上げられるのと同じで、深く潜るほど、自分の上に載る水の量が多くなって重くなるから、水圧が大きくなるんですね。これならすごくイメージしやすいです。

佐藤先生 佐藤先生

その通り。理解が早くて先生も嬉しいよ。じゃあ、ここでミライくんに1つクイズを出してみよう。水圧っていうのは、上から載っかってくる水の重さだと言ったよね。じゃあ、水圧は「上から下に向かって」だけかかっているのかな。それとも、横や下からもかかっているのかな。

ミライくん ミライくん

ええっと、上にある水の重さなんだから、上から下に押しつけてくるだけじゃないんですか。横から押されたり、下から突き上げられたりするイメージはないです。

佐藤先生 佐藤先生

そう思うよね。よし、じゃあ別の実験を頭の中でしてみよう。透明なプラスチックの筒を用意して、その底にゴム膜をピンと張る。この筒を、水の中にまっすぐ沈めていくと、底のゴム膜はどうなると思う。

ミライくん ミライくん

底のゴム膜ですか。水の中に沈めると、下から水に押されるわけだから……。あ、ゴム膜が上にペコッと凹む気がします。

佐藤先生 佐藤先生

大正解。プラスチックの筒を水の中に沈めると、底にあるゴム膜は、下から水に押し上げられて上に凹むんだ。これはつまり、水が「下から上に向かって」ゴム膜を押している証拠だよね。上にある水の重さが原因なのに、どうして下からも力がかかるんだろう。

ミライくん ミライくん

確かに。言われてみれば不思議ですね。上から押されるだけなら、ゴム膜は下に引っ張られそうなのに、逆に上に押し上げられるなんて。どうしてですか。

佐藤先生 佐藤先生

それはね、水が「液体」だからなんだ。もしこれが国語辞典のような固いものなら、真下にしか力はかからない。でも、水は自由に形を変えられる液体だろう。上から強い力でギュッと押されると、水分子同士が押し合って、あらゆる隙間に逃げようとするんだ。満員電車を想像してみてごらん。上や後ろから人がどんどん押し寄せてきたら、自分の体は前だけじゃなく、左右の横側からもギューギューに圧迫されるよね。

ミライくん ミライくん

あ、分かります。周りの人から全方向から押しつぶされそうになります。

佐藤先生 佐藤先生

それと同じことが水の中で起きているんだ。上からの重みが原因なんだけど、水がギュッと押しつぶされることで、力があらゆる方向に分散する。だから、水圧というのは、上からだけじゃなく、下からも、横からも、あらゆる向きから垂直にかかるという性質を持っているんだ。

ミライくん ミライくん

あらゆる向きからかかるんですね。だからプールに潜ったときも、耳だけじゃなくて、体全体が包み込まれるように押される感じがするんだ。

佐藤先生 佐藤先生

その通り。じゃあ、もう1つ大事な実験の話をしよう。今度は、ゴム膜を張ったプラスチックの筒を、同じ深さのまま、向きだけをぐるぐると変えてみる。上に向けてみたり、横に向けてみたり、下に向けてみたりするんだ。このとき、ゴム膜の凹み方は変わると思うかい。

ミライくん ミライくん

うーん、同じ深さなんですよね。深さが同じなら、上からの水の重さも変わらないはずだから……。ゴム膜の凹み方は、どの向きにしても変わらないですか。

佐藤先生 佐藤先生

素晴らしい。大正解だよ、ミライくん。同じ深さであれば、向きをどう変えても水圧の大きさは全く変わらないんだ。これを理科では「あらゆる向きから同じ大きさの力がはたらく」と表現するよ。

ミライくん ミライくん

向きを変えても、同じ深さなら強さは同じ。よし、覚えました。

佐藤先生 佐藤先生

よし、基本はバッチリだね。じゃあ、ここからがテストで一番みんなが引っかかる、そして一番面白い「浮力(ふりょく)」という話に繋がっていくよ。ミライくん、水の中に物を入れると、ぷかぷかと浮いたり、軽くなったりするよね。あの、水が物体を上に押し上げる力のことを浮力って言うんだ。

ミライくん ミライくん

浮力は知っています。プールの中で友達をおんぶすると、陸の上よりもめちゃくちゃ軽く感じますよね。あれも浮力のおかげですよね。

佐藤先生 佐藤先生

そうだよ。じゃあ、どうして水の中に物を入れると、上向きの力である浮力が生まれると思う。これ、実はさっき勉強した水圧と深さの関係が理由なんだ。

ミライくん ミライくん

えっ、水圧と浮力って関係があるんですか。水圧は体を押しつぶす力で、浮力は浮かび上がらせる力だから、全く別のものだと思っていました。

佐藤先生 佐藤先生

実は、表裏一体のものなんだ。ここに、四角い形をした直方体の木を想像してほしい。この木を、水の中に完全に沈めたとするね。このとき、木の「上の面」と「下の面」に注目してみてほしいんだ。上の面と下の面、どちらの方が水面からの位置が深いかな。

ミライくん ミライくん

直方体だから、上の面よりも、底にある下の面の方が、より深い場所にありますよね。

佐藤先生 佐藤先生

そうだね。下の面の方が深い場所にある。じゃあ、さっき勉強したルールを思い出して。深さが深い場所と、浅い場所では、水圧の大きさはどう違っていたかな。

ミライくん ミライくん

ええっと、深い場所ほど上に載る水の量が多いから、水圧は大きくなります。だから、浅い場所にある上の面にかかる水圧よりも、深い場所にある下の面にかかる水圧の方が大きいです。

佐藤先生 佐藤先生

その通り。大正解。上の面を下に押し下げる水圧よりも、下の面を上に押し上げる水圧の方が、圧倒的に大きいんだ。横の面からかかる水圧は、右からと左からで同じ深さだから、お互いに打ち消し合ってゼロになる。だけど、上下を比べると、下の面から突き上げる力の方が勝ってしまうんだ。この「下の面が受ける上向きの力」と「上の面が受ける下向きの力」の差こそが、物体を上に押し上げる力、つまり浮力の正体なんだよ。

ミライくん ミライくん

うわあ、すごい。繋がりました。下の面の方が深いから、下から突き上げる水圧の方が強くなって、結果的に全体として上に押し上げられるんですね。だから浮力が生まれるんだ。

佐藤先生 佐藤先生

そうなんだよ。だから、浮力というのは水圧の差によって生まれるものなんだ。じゃあ、ミライくんにまた質問ね。この木を、もっともっと深い場所に沈めたとしたら、浮力の大きさはどうなると思う。深くなればなるほど、水圧はどっちの面も大きくなるよね。

ミライくん ミライくん

うーん、深くなると上の面にかかる水圧も大きくなるし、下の面にかかる水圧も大きくなりますよね。両方とも大きくなるんだから、差も大きくなって、浮力も大きくなるんじゃないですか。

佐藤先生 佐藤先生

そう考えてしまう人がものすごく多いんだ。でもね、答えは「深く沈めても、浮力の大きさは変わらない」なんだよ。

ミライくん ミライくん

えっ、変わらないんですか。どうしてですか。水圧は大きくなっているのに。

佐藤先生 佐藤先生

落ち着いて数字で考えてみよう。例えば、浅い場所で、上の面にかかる水圧の強さが「2」で、下の面にかかる水圧の強さが「5」だったとしよう。このときの差はいくつだい。

ミライくん ミライくん

5ひく2だから、差は「3」です。

佐藤先生 佐藤先生

そうだね。じゃ大、この木をそのままの形で、もっと深い場所に移動させる。深くなったから、上の面にかかる水圧は「20」に増えたとしよう。じゃあ、下の面にかかる水圧はいくつになると思う。上の面と下の面の「深さの離れ具合」、つまり直方体の高さは、深い場所に行っても変わらないよね。

ミライくん ミライくん

あ、木の高さは変わらないです。ということは、上の面が2から20へと「18」増えたなら、下の面も同じように18増えるはずだから、5たす18で「23」ですか。

佐藤先生 佐藤先生

その通り。じゃあ、深い場所での下の面「23」と、上の面「20」の差を計算してみて。

ミライくん ミライくん

23ひく20だから……あ、やっぱり「3」になります。

佐藤先生 佐藤先生

気づいたね。どれだけ深く沈めても、上の面と下の面の深さの差(つまり物体の高さ)が変わらない限り、水圧の「差」はずっと同じままなんだ。浮力の正体は水圧の「差」だったから、物体が完全に水の中に沈んでしまえば、どれだけ深く沈めても浮力の大きさは変わらないんだよ。

ミライくん ミライくん

なるほど。水圧そのものは深くなるほど大きくなるけど、上と下の引き算の答えは変わらないから、浮力はどこまで行っても同じなんですね。水圧と浮力、完全に頭の中で整理ができました。

佐藤先生 佐藤先生

それは良かった。これで水圧と浮力の仕組みは完璧だ。自信を持ってテストに挑めるよ。

ミライくん ミライくん

ありがとうございます、先生。理科の仕組みが分かると、パズルが解けたみたいで本当に気持ちいいですね。


ここまでの佐藤先生とミライくんの会話を通じて、水圧の仕組みや、そこから生まれる浮力の正体について詳しく学んできました。

最後に、テストの前や復習のときにこれだけを見れば全体を完璧に理解できるよう、重要な結論を分かりやすくまとめておきます。

まず、水圧の正体とその原因についての結論です。
水圧とは、水の中にある物体が、周囲の水から受ける圧力のことです。その原因は、物体の生活する位置よりも上にある「水の重さ」です。水は液体であり、押しつぶされるとあらゆる方向に力を伝えるため、水圧は上からだけでなく、下からも横からも、あらゆる向きから物体に対して垂直にはたらきます。

次に、水圧の大きさと深さの関係についての結論です。
水圧の大きさは、水面からの深さが深くなればなるほど、上に載る水の量が増えるため、比例して大きくなります。ただし、同じ深さの場所であれば、どの向きを向いていても水圧の大きさはすべて同じになります。

最後に、水圧と浮力の関係についての結論です。
水の中に沈んだ物体には、上向きに押し上げる力である「浮力」がはたらきます。この浮力が生まれる理由は、物体の上の面が受ける下向きの水圧よりも、より深い場所にある下の面が受ける上向きの水圧の方が大きくなるためです。この上下の水圧の差が浮力となります。

また、物体が完全に水の中に沈んでいる場合、どれだけ深く沈めても、上の面と下の面の深さの差(物体の高さ)は変わらないため、上下の水圧の差も一定に保たれます。したがって、完全に沈んだ物体の浮力は、深さによって変化せず常に一定であるということも、テストで最も重要な結論の1つです。


水圧・浮力 習得度チェック問題

【第1問】同じ深さの場所で物体の向きを変えたとき、物体にかかる水圧の大きさはどうなるでしょうか?

【ワンポイント解説】
同じ深さであれば、上を向けても横を向けても、水圧の大きさはすべて同じになります。「あらゆる向きから同じ大きさの力がはたらく」という重要ルールを思い出しましょう!

【第2問】水の中にある物体に「浮力(上向きの力)」が生まれる本当の理由は何でしょうか?

【ワンポイント解説】
物体の上と下の面を比べると、下の面の方がより深い場所にあります。深いほど水圧は強くなるため、下から突き上げる力の勝ち!この「上下の水圧の差」が浮力の正体です。

【第3問】完全に水の中に沈んだ物体を、さらに深い場所へ沈めていくと、物体にはたらく「浮力」はどうなるでしょうか?

【ワンポイント解説】
テストで最も狙われやすいひっかけポイントです!深く潜るほど水圧自体は大きくなりますが、物体の高さ(上の面と下の面の深さの差)は変わりません。引き算の差が変わらないため、完全に沈んでいれば浮力はずっと一定です!
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