【三日月湖の成り立ち】川の蛇行から生まれる不思議をわかりやすく解説!

佐藤先生とミライくんの川の不思議トーク

佐藤先生 佐藤先生
ミライくん、こんにちは。今日は川の不思議について、一緒に考えていこう。
ミライくん ミライくん
こんにちは、先生。川の不思議ですか。川って、山から海に向かってまっすぐ流れているイメージですけど、何か面白い秘密でもあるんですか。
佐藤先生 佐藤先生
実はそこが最初のポイントなんだ。多くの人が、川はまっすぐ流れていると思いがちだけど、平らな土地を流れる川を上から見ると、まるでヘビみたいにぐにゃぐにゃと曲がっていることが多いんだよ。これを川の蛇行と言うんだ。
ミライくん ミライくん
へえ、ヘビみたいに曲がっているから蛇行ですか。分かりやすい名前ですね。でも、どうしてまっすぐ進まないで曲がっちゃうんですか。水は近道してまっすぐ進むほうが楽そうなのに。
佐藤先生 佐藤先生
いい質問だね。最初はほんの小さなキッカケんだ。たとえば、川の底に少し大きな石があったり、岸の土が一部だけ削れやすかったりすると、水の流れがほんの少しだけ左右に傾く。すると、曲がった外側の岸には強い勢いで水がぶつかるようになるんだ。ミライくんは、自転車や車に乗っているときに、急カーブを曲がると体が外側に引っ張られるような感覚になったことはないかい。
ミライくん ミライくん
あります。外側にビューンって持っていかれる感じですよね。
佐藤先生 佐藤先生
それと同じことが川の水にも起きているんだ。カーブの外側では水が勢いよく岸にぶつかるから、そこにある土をどんどん削ってしまう。この土を削るシンショクという働きが強くなるんだよ。逆に、カーブの内側はどうなると思う。
ミライくん ミライくん
外側が速いってことは、内側は遅くなるんですか。
佐藤先生 佐藤先生
その通り。内側は流れがとても緩やかになる。流れが遅くなると、水が運んできた砂や泥をそこに支えきれなくなって、落としていってしまうんだ。この砂や泥を積もらせるタイセキという働きが内側では起きる。つまり、外側は削られてどんどんえぐれていき、内側は砂が積もってどんどん膨らんでいくんだ。これが繰り返されると、カーブはどうなっていくと思う。
ミライくん ミライくん
外側が削られて、内側が広がるってことは、どんどんカーブが深くなって、もっとぐにゃぐにゃになるってことですか。
佐藤先生 佐藤先生
大正解。そうやって川の曲がり具合は、時間が経つにつれてどんどん激しくなっていくんだ。そして、限界まで曲がりくねったときに、今回の主役である三日月湖が生まれるキッカケができるんだよ。
ミライくん ミライくん
限界まで曲がるとどうなるんですか。これ以上曲がれないってなったら、川はどうなっちゃうんだろう。
佐藤先生 佐藤先生
じゃあ、目の前にノートがあるから、そこに大きくアルファベットの「S」の文字を書いてみてごらん。
ミライくん ミライくん
はーい。ええと、こうですね。ぐにゃっと曲がった「S」が書けました。
佐藤先生 佐藤先生
その「S」の線の部分が川だと思ってね。上のカーブの下側と、下のカーブの上側が、どんどん削られて近づいていく様子を想像してみてほしい。
ミライくん ミライくん
あ、そうか。外側が削られるから、「S」の真ん中のくびれた部分がどんどん細くなって、上のカーブと下のカーブが今にもくっつきそうになりますね。
佐藤先生 佐藤先生
そうなんだ。ギリギリまで近づいた状態のときに、大雨が降って川の水が普段よりものすごく増えたとする。水が溢れるくらいの洪水になったとき、川の水はわざわざその激しいカーブを回り道して流れると思うかい。
ミライくん ミライくん
うーん、水が大量にあるなら、勢い余ってその細くなったくびれを突き破って、まっすぐ進んじゃいそうです。
佐藤先生 佐藤先生
まさにその通り。大洪水の強い勢いによって、近づいていたカーブの根元が破られて、川はまっすぐな新しい道を作ってしまうんだ。これをショートカットと言うよ。水は一番流れやすい、まっすぐな新しい川を通るようになる。
ミライくん ミライくん
じゃあ、それまで遠回りしていたぐにゃっと曲がった古いカーブはどうなっちゃうんですか。
佐藤先生 佐藤先生
新しいまっすぐな川ができると、古いカーブの方にはあまり水が流れなくなる。それだけじゃなくて、新しい川を流れる水が、古いカーブの入り口と出口のところに、また砂や泥をためていくんだ。さっき、流れが遅いところには泥が積もるって話をしたよね。
ミライくん ミライくん
あ、古いカーブの分かれ道は流れが遅くなるから、そこに泥がどんどん詰まっていくんだ。
佐藤先生 佐藤先生
物分かりが良いね。入り口と出口が完全に泥で塞がれてしまうと、古いカーブは完全に川本体から切り離されてしまう。取り残された水たまりだけが、そこにポツンと残るわけだ。この形、何かに似ていると思わないかい。
ミライくん ミライくん
あ、もともと大きくカーブしていた名残りだから、弓形というか、お月様の三日月に似た形になりますね。
佐藤先生 佐藤先生
そう。だから、川から切り離されて残ったこの池のことを、三日月湖と呼ぶんだよ。
ミライくん ミライくん
すごい。川が自分で勝手に形を変えて、最後に取り残されたのが三日月湖なんですね。でも先生、これって昔の川の跡ってことだから、日本中どこにでもあるんですか。
佐藤先生 佐藤先生
昔はね、日本の大きな川の周りにはたくさんの三日月湖があったんだ。たとえば北海道の石狩川や、関東の利根川の近くには、地図を見ると今でもたくさんの三日月湖が並んでいるよ。ただ、現代では人間が洪水から街を守るために、川が勝手に曲がらないように壁を作ったり、あらかじめまっすぐな川に工事したりしているから、新しく自然にできることはほとんどないんだ。だから、今ある三日月湖は、昔そこに激しく曲がった川が流れていたという歴史の証拠でもあるんだよ。
ミライくん ミライくん
歴史の証拠かあ。地図を見るのが楽しくなりそうです。でも、川から切り離されたら、その池の水は干からびたりしないんですか。
佐藤先生 佐藤先生
それも良い着眼点だね。雨が降れば水が補給されるし、地面の下を流れる地下水がつながっていることも多いから、すぐには干からびないんだ。ただ、長い年月が経つと、周りから草が生えてきたり、枯れ葉がたまったりして、だんだん浅くなって湿地になり、最終的には普通の陸地になって消えていくことが多い。だから、今きれいに水の形が残っている三日月湖は、とても貴重な景色んだよ。
ミライくん ミライくん
川の流れが土を削ったり積もらせたりするだけで、そんなドラマみたいなことが起きるなんて驚きです。理科の教科書で言葉だけ見たときは難しそうだったけど、川の引っ越しみたいなものだと思えばすごく分かりやすいですね。
佐藤先生 佐藤先生
川の引っ越し、それはとても分かりやすい表現だね。古い家が三日月湖として残るわけだ。では、ここまでの話を一度きれいに整理してみよう。これがテストに出る一番大事な結論になるから、しっかり頭に入れておいてね。

川が平らな土地を流れるとき、カーブの外側は水の勢いが強いため土が削られ、内側は水の勢いが弱いため砂や泥が積もります。これにより、川の曲がり具合はどんどん激しくなっていきます。

やがて大雨による洪水などが起きると、水は激しく曲がった遠回りのルートを通らず、一番進みやすいカーブの根元を突き破って、まっすぐに流れる新しい水路を作ります。

取り残された古いカーブの入り口と出口には、その後の流れによって砂や泥がたまり、やがて完全に塞がれて川本体から切り離されます。

このようにして、かつて川だった場所が三日月の形をした池として取り残されたものを三日月湖と言います。

つまり、三日月湖とは、川が蛇行を繰り返した結果、洪水をきっかけに流れがまっすぐに変わり、取り残された古い川の跡のことです。

三日月湖チェックテスト

【第1問】川が曲がって流れている(蛇行している)とき、土が削られる「浸食(シンショク)」が激しく起きるのはどこでしょう?

正解!カーブの外側は遠心力で強い水流がぶつかるため、土がえぐり取られます!
残念、不正解です。
ワンポイント解説:川のカーブの外側は、自転車でカーブを曲がるときのように外へ強い力が働きます。そのため水の勢いが強くなり、土を削る「浸食」が起きます。内側は遅くなるので砂が積もる(堆積)よ!

【第2問】曲がりくねった川が、まっすぐな新しい流れに変わる決定的な「キッカケ」となる自然現象は何でしょう?

正解!洪水による凄まじい水の勢いが、カーブの根元を突き破って近道を作ります!
残念、不正解です。
ワンポイント解説:川がギリギリまで曲がりくねった状態のとき、大雨で洪水が起きると、水はわざわざ遠回りせず一番流れやすい「カーブの根元」をまっすぐ突き破ってショートカットロードを作ります。

【第3問】川から切り離されて残った「三日月湖」は、最終的にずっと放置されるとどうなることが多いでしょう?

正解!長い年月をかけて砂や植物が埋まっていき、いずれ普通の陸地になります!
残念、不正解です。
ワンポイント解説:三日月湖は新しい川本体から完全に切り離されているため、新しい水が激しく流れ込むことがありません。そのため、長い年月が経つと草や枯れ葉が沈殿してだんだん浅い湿地になり、最終的には陸地へと姿を消していきます。

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